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description= Яoom ИumbeR_55は「男性→女性への腹パンチ」を主に扱う小説同人サークルです。;
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(2), 本当にすごいよ (2), それに (2), ズブンッ (2), あぐッ (2), そして (2), なんだお前 (2), おいおい (2), お゙ぇッ (2), たまには中野さんもいかがですか, 体力が回復次第, ようやく凍矢は亀のようにうずくまった, 早急に凛に連絡しなければならない, 廃人になるまで犯してきた, ヘッドパーツからビリッとした信号が脳に流れた, 今までアンチレジストの戦闘員は何人も返り討ちにして, 任務を終えてヘッドパーツを外した時にいつも感じる感覚, 背を向けてマルチトレーニングマシンに寄りかかった, 顎を伝う汗を拭った, 中野は苦笑しながら顔の前で手を振った, 身体強化機能が解除された反動で, 自分の身体が泥のように重く感じるのだ, 呼吸を整えながらしばらく観察していたが, 瑠奈の渾身の膝蹴りが凍矢の腹部にめり込むと, 拳を鳴らしながら瑠奈に向き合った, 異様に突き出た腹の肉がシルエットを台無しにしている, この感覚はよく知っている, 瑠奈の背中を冷たい汗が流れた, 起きる気配がないことを確認すると, めちゃくちゃ強いじゃない, まぁこのバカの言う通り, 風を切る音, 瑠奈は咄嗟に身を屈めた, ほとんど俺しか使っていないんで, なによこいつ, マシンが泣いてるんですよ, 今まで頭があった場所を, お前はなかなか楽しめそうな身体してるけどな, つま先から徐々に泥の中に埋まっていくような感覚があった, 緊急警告だ, 何かが高速で横切った, パキン, 凍矢が親指でマシンを指しながら冗談っぽく言うと, 凍矢は失神している中野を壁際に蹴り飛ばすと, 瑠奈は失神した凍矢を見下ろしながら, そもそも凛は自分がここにいることすら知らないのだ, という乾いた音が頭上から響き, 凍矢は舌打ちをしながらため息をついた, 使役系って知ってるだろ, 多少法に触れるリスクを取ってでも, 蹴破るような音を立ててジムのドアが開いた, そろそろ今日支援させてもらえる子を紹介してもらいたいのだが, 家出した未成年たちの支援になっているのなら私も嬉しいよ, これは社会貢献も兼ねているんだろう, 自分から進んで辛い思いをする人間は全員マゾだと思っている, もちろん女もな, 車にアート, 食事に酒, 共通言語として本物を知っておく必要があるからね, 我々のようないわゆる高額所得者は, 当然だよ, ははは, 人生は短い, 本物を知ろうとする方ばかりです, 探究すべきは苦痛ではなく快楽だ, お取り込み中どうもー, ここの会員様にはそのような方は一人もおりませんがね, もちろん中野さんをはじめ, 最初から類似品や紛い物で満足する人間は所詮その程度だと言うことです, 本物を知らなければ比較すら不可能だというのに, おっしゃる通りですよ, そうだろう, 凍矢は右手の人差し指と中指にはめているゴツいデザインの指輪をいじりながら頷いた, こればかりは再現できんからな, いくらプロにコスプレをさせたところで, あらゆる部分がフレッシュだ, そのために高い金を払ってここの会員になっているんだからね, やはり十代の子は肌のハリが違うし, それにしても, この前の子は最高だったよ, 凍矢と中野が同時に入口を見る, 白いバトルスーツを着た瑠奈がヘッドパーツを角のように立てて入ってきた, 冗談言わないでくれよ凍矢くん, 興奮した様子で近づいてきた中野の顎先を, 俺をそこら辺の人妖と同じだと思わない方がいいぞ, 大切な取引を潰されたんだからな, それはこっちのセリフだよ, 友達を傷つける奴がマジで許せないから手加減できないかもよ, なにそれ, 面倒くせぇな, 沙織の友達って言った方がわかる, アンチレジスト, まずは自己紹介くらいしたらどうだ, いきなり出てきて人の客を蹴飛ばすなよ, 中野は屠殺された豚のようにその場に崩れ落ちた, 君に言うのもなんだが, 瑠奈のつま先が弾いた, いくら欲しいんだ, 瑠奈と凍矢を交互に見る, こりゃまた今回はとびきり上玉だな, しかも白人にバニーガールの衣装とは, さすがは凍矢くんのチョイスだ, 凍矢が低い声で言った, 剣呑な雰囲気に中野の顔から笑みが消え, 重力に耐えられず歩けなくなるように, 筋トレだったりマラソンだったり, 手違いだったら個人的に契約しよう, 私は運動する人間の心理が全く理解できないんだ, 凍矢くんどういうことだ, この子が今日の相手じゃないのか, ちょっと待て, この子を見せられた後に他の子なんてあり得ないぞ, なぁ君, まるで地球に帰還したばかりの宇宙飛行士が, ひゅッ, よく避けられたな, 警察は話ができる被害者から事情を聞くなどして詳しい状況を調べている, と警察や消防署に連絡があった, 場所は家出した未成年が多数集う通りで, 警察によると被害者の五人はいずれも現地で保護ボランティアとして活動しているメンバーだという, 被害者は頭や体を強い力で殴られたとみられ, 代表の牧村沙織さん, は重体で集中治療室に入っている, 凶器は見つかっておらず, 葵は瑠奈に電話をかけたが, 東京都新宿区の路上で, 数回コールした後に留守番電話になってしまった, 一瞬躊躇ったが, 凛にも電話をかけた, 凛はワンコール目の途中で電話に出た, 珍しいね電話なんて, 瑠奈ちがどうしたの, 複数の人が倒れている, 本日午後七時ごろ, 電話の向こうで, いつもなら葵が配信中に静かに入ってきてリビングで待っていることが多いのに, 喋りも心なしか滑らかになってきた気がする, 瑠奈にもどんどん喋れるようになってきたと言われたばかりだし, いよいよブイチューバー活動の効果が出てきたのではないだろうか, 瑠奈といえば, 今日はやけに来るのが遅い, 沙織のとこで凍矢の人相確認をすればいいだけなので, そこまで時間はかからないはずだ, お互いの合鍵を持っているので, リビングを覗いてみたが, 葵は考える間もなく通知をタップした, やはり瑠奈の姿は無かった, なにかのはずみで倒れたのか, テーブルの上のパキラの鉢が倒れて土がこぼれている, 強い胸騒ぎのようなものを感じた, 瑠奈に電話をかけようとしたとき, スマートフォンのディスプレイに表示されたニュースアプリの通知が葵の目に止まった, 新宿区, 未成年保護ボランティアのテントで通り魔, 複数人が緊急搬送, いってないですか, 凛が思案する気配があった, 以前なら配信後はたっぷり三十分は動けなかったはずなのに, 嗅ぎ慣れたルームフレグランスの優しい香りが出迎えた, エレベーターを三階分降りて, と書かれたプレートの嵌っているドアの前に立った, 呼び鈴を押しても返事がない, 念のためにドアに耳を押し当てても, 物音がしない, そもそもこのマンションは室内の音がほとんど外に漏れ出ないのだ, 鍵を開けて中に入る, 間取りは葵の部屋と一緒だが, 居ても立ってもいられず, ウォルナットとグリーンを基調とした葵の部屋とは違い, 瑠奈の部屋は白とステンレスにナチュラルウッドを用いた極力生活感を排したインテリアでまとめられている, 整理整頓は行き届いていた, リビングとダイニングのそれぞれの壁には, 白く塗られた大小さまざまな木のブロックがランダムに配置された板が一枚ずつ掛けられていた, 光の当たる角度でブロックが陰影を生み出す立体アートで, 瑠奈がアメリカで買い付けてきたものだ, 食器やカップも全て白で, 葵は合鍵を持って瑠奈の部屋に向かった, 時計は凛との電話を切ってから五分しか進んでいなかった, 私のところには何も来てない, こっちで情報収集して, そっちにも帰ってないってことだよね, 沙織さんのテ, テントが, 襲われたみたいで, 電話の向こうでキーボードを叩く音が聞こえた, 瑠奈ちが裏取りしに行った場所だよね, まずは落ち着いて, まだ瑠奈ちが巻き込まれたって決まったわけじゃないから, なにかわかったらすぐに連絡する, 世界から自分以外の人間が死に絶えたような気がした, それまでは動かずに自宅待機でお願い, 電話を切ると, 耳が痛くなるほどの静寂が葵を包んだ, 葵はひとまず倒れたパキラの鉢を元に戻し, こぼれた土を集めて捨てた, テーブルを拭いた後, ぼうっとしたままダイニングチェアに座る, 目の前の椅子に, いつも通り胡座をかいて座る瑠奈の幻が見えた気がした, 最近は消耗度合いがかなり減ってきた, むくりと起きて洗面所で身支度を整える, 完全に不意打ちを狙ったのによ, 床から両足が浮く, あ゙っ, おぇッ, ゔぁッ, まだ腹パン一発しか食らわせてねぇぞ, マジでただの女の子に戻っちまったのか, 凍矢が瑠奈の付け襟を掴んで強引に立たせると, すぐさま拳で腹を突き上げた, 一般男性とは比べ物にならない威力の攻撃に瑠奈の内臓は掻き分けられ, さっきまでの威勢はどうした, 瑠奈はすぼめた唇から勢いよく唾液を吐き出すと, 手加減できないんだろ, ゴリュッ, という嫌な音が響き, 凍矢の拳が瑠奈の鳩尾を突き上げた, もう一人はスーツを着込んだ中年男性, 瑠奈は何をされたのか理解ができず真顔になった, 恐る恐る自分の胴体に視線を落とすと, 人体急所の鳩尾に, 腹を抱えるようにして両膝を床に着いた, 瑠奈の腹に手首まで埋まっていた, そして脳がその事実を認識すると, 凍矢は難なく躱す, 必死の形相の凍矢がバーベルを握りしめながら, 折れたヘッドパーツの破片を踏み潰した, 瑠奈はなんとか平静を装うように努めるが, 凍矢の優れた嗅覚は瑠奈の動揺を機敏に察した, どうした, 耳が折れただけなのに随分と動揺してるな, 図星を突かれ, 瑠奈は反射的に凍矢の顎を狙って蹴りを放った, その後も何発か蹴りを放つが, 凍矢の鉄塊のような拳が, 結果は同じだった, 凍矢は嗜虐的な笑みを浮かべながらバーベルを捨てた, よくわからんが, マジでそのウサギ耳が強さの秘密だったんだな, 拳を鳴らしながら瑠奈と距離を詰める, 瑠奈は後退りするものの, やがて背中が冷たいものに触れた, 鏡張りの壁だった, という重い音が部屋に響いた, ありえない深さで拳がめり込んでいた, 猛烈な苦痛が脳内で爆発する, 五分ほどじっとした後, ゔああああああああああッ, 下半身に血液が集まってくる気配を感じた, 男の欲望を具現化したような女が際どいバニースーツを着て悶えている, 中野に同意することは癪だが, 確かにこれほどのレベルの女はそうそういないだろう, 凍矢は瑠奈の腰を跨ぐように立つと, グロッキーになっている瑠奈の腹に容赦無く拳を突き下ろした, 完全に弛緩した瑠奈の腹に大砲のような拳が撃ち込まれ, 衝撃で部屋全体が揺れる, 途切れかけた意識を無理やり引き戻され, だらりと舌を垂らしながら喘いでいる, 瑠奈は目を見開いて絶叫した, まだ寝るなって言っただろ, お礼がまだ終わってねぇんだよ, 2023年10月28日, 夜ノ森メルルの配信が終わった, 時計の針は夜九時を指していた, 葵はいつものように汗で濡れたヘッドフォンを拭き, 冷めたコーヒーを一息で煽ると机に突っ伏した, 凍矢はあらためて瑠奈の全身を見回すと, 青い瞳は半分以上が瞼に隠れ, ごぷッ, 瑠奈は倒れ込むこともできずに悶えた, んお゙お゙お゙おッ, まだ寝るんじゃねぇぞ, 俺をここまで蹴り飛ばしてくれた女はお前が初めてだからな, たっぷりお礼をしてやるよ, 凍矢は瑠奈を壁に磔にするように, 重い拳を何発も瑠奈の腹に埋めた, おぐッ, 乱打を撃ち込まれ, ようやく攻撃が止み, 両手で腹を抱えながら悶えた, 瑠奈が壁から崩れ落ちるように倒れかかると, 凍矢は真下から腹を突き上げた, お゙ごッ, 瑠奈の身体は紙のように宙に浮き, 受け身も取れずにに床に落下した, 弾みでヘッドパーツの本体が頭から外れ, 床を滑って入り口近くの壁に当たって止まった, 瑠奈は仰向けに倒れながら, 生地は高級そうだが, powered, まさにトレーナーという出立ちだ, 助けてくれてありがとうございます, 男は抜けた肩を強引に嵌めると, 葵を指差した, だがな, 君ももう手遅れだぞ, このプールに入って三分経ったからな, 葵は怪訝な顔をして首を傾げる, その隣に春香が駆けてきて小声で話しかけた, 私が少しでも時間を稼ぎますので, くそっ, すぐにこのプールから出てください, 葵は目を丸くして春香を見た, あの賎妖の汗には筋弛緩効果があります, その能力自体は珍しくはないのですが, あいつはこのプールの中で生活することで成分を濃縮していたんです, 普通なら近距離で十五分以上浴びなければ効果が出ないのですが, このプールに入ると三分程度で効果が出てしまいます, 葵は春香に親指を立てた, 春香ちゃんとは大違いじゃないか, 男は強引に暴れて葵を突き飛ばした, あまり, おおおっ, 早くこのプールから出てください, このプールには, 春香が言い終わる前に, 男が二人に突進してきた, 葵は春香を突き飛ばし, 男を手四つで受け止めた, ひひひひ, また可愛い子が出てきたな, 葵は鋭く息を吐くと, 葵はすかさず手錠のようなものを取り出すが, 体をさばいて素早く男のバランスを崩した, 前のめりに転びそうになる男の腕を極め, 同時に足払いをかける, 脇固めの体勢でプールの底に倒れ込むと同時に, ごきん, という音が男の肩のあたりから聞こえた, がああああああッ, 男が肩を押さえながら悲鳴を上げてのたうちまわる, 春香はしばらく呆けたように葵を見つめていたが, 体勢的に葵のスカートの中に男の顔が完全に隠れる形になったが, 葵は素早く男の片腕と頭を掴むと, 男の頭に枕をするように自分の片足を滑り込ませ, そのまま首の上にまたがって体重を落とした, マウントポジションでの三角絞めを極められ, 男はくぐもった悲鳴を漏らす, 体重を利用しているため, 筋力は重要ではない, もちろん男にその状況を楽しむ余裕も無かった, 男は再び背中をコンクリートに強打し, 一瞬で極められた男はしばらくバタバタと暴れたが, すぐに意識を手放した, 2023年10月21日, アンチレジストのミーティングルームには葵と瑠奈と凛, そして春香の四人がいた, プロジェクターには防犯カメラの映像が投影されている, 八台のカメラがいずれも新宿の同じ通りをそれぞれ別の角度から映していた, 地面に座って話し込む多く若者や, 過呼吸を起こして悶えた, 教科書に出てくるような綺麗な背負い投げだった, 関係ないから, 春香が叫ぶ, 葵は止める春香を制して, 一人で男に近づいていった, 男は下衆な笑みを浮かべ, 再び葵に手四つを挑んだ, 先ほどとは違い, 組んだ瞬間葵の身体が一気に後方に押し下げられる, 葵さんダメです, 逃げてください, 葵の身体がぐらりと後方に倒れた, 男の両足が地面から浮いた, だが次の瞬間, 男の身体が空中で一回転した, 巴投げが見事に決まり, プールの底に背中を強打した男が潰れた蛙のような悲鳴を上げる, 男はなんとか起き上がり, すでに立ち上がって構えていた葵に再び掴みかかった, 葵は掴みかかろうと伸ばした男の腕を取り, 自分の身体を巻き付けるようにして男の下に潜り込んだ, やがて慌てた様子で葵の両肩を掴んだ, 休んでて, 興味本位で覗きにくる通行人, もはや自力で立つことすら出来ずプールの底にぺたんと尻餅を着いた, 衝撃が強すぎてもはやどこを殴られているのか理解できず, 春香はただ身体をガクガクと痙攣させながら天井を向いて唾液と悲鳴を吹き上げた, 脳がパニックを起こしており, 壊れた玩具のように頭を振りながら苦痛に悶える, 男がようやく攻撃を止めると, 春香は全身を脱力させて項垂れた, 男が春香を拘束しているロープを解くと, 春香ちゃんは本当に可愛いねぇ, ご褒美をあげようかな, 男は春香の髪の毛を掴むと, 春香の顔の前でビキニパンツをずり下げた, 限界まで膨張した男根が跳ね上がり, べちっ, という音と立てて男の腹を打つ, 朦朧とした春香は目の前のそれが何なのか一瞬理解できなかった, ひぃッ, あがああああッ, ぶふッ, 大好きな彼氏のチンポだよ, 男はそのまま正中線を上へとなぞるように春香の胃, ぐああああッ, 可愛い反応だねぇ, 好き勝手に殴ってくれたお礼をたっぷりしてから, 朝までレイプしてあげるからね, ぶぢゅん, という水っぽい音が響き, 春香の子宮が潰れた, 春香の口から濁った悲鳴が漏れる, 鳩尾をピンポイントに殴り, お゙ぐッ, すぐさま胃, 子宮と下降しながら殴った, まるでエレベーターが各階に止まるように鳩尾, 子宮の三箇所をリズミカルに殴られ, 拷問のような苦痛に春香は悶えた, ほらほらほらほら, こうやってお腹の違う場所を素早く殴られると, まるでお腹全体が潰れていくように感じるだろう, 好きなだけしゃぶっていいからね, 一ノ瀬, 女の子は睨むような視線はそのままに口を開いた, 上級戦闘員のみが着ることを許される特別仕様のバトルスーツだ, 上級戦闘員の女の子は睨むような視線を春香に向けると, 無言で手を伸ばした, 春香は恐る恐るその手を掴む, 賎妖だと思って油断しており, 不甲斐ない自分に怒っているのだと思い, 春香はその手を握ったまま恐縮したように敬礼した, 中にはセパレート型のスポーティなインナーを着ている, 春香は女の子の手が震えていることにようやく気がついた, 唾液は飲まされましたが, 体液はまだです, 意識ははっきりしていますので, チャームの影響は皆無か軽微だと思います, 女の子は頷くと, プールサイドに設置されている梯子を指差した, 春香の着ている汎用型のレオタードタイプではない, 一見チアリーダーの格好に見えたが, やだッ, 死を感じるほどの苦痛を与えている, やだぁッ, んぐぅッ, んぐぉぉぉぉぉッ, おふぅ, 喉が締まって気持ち良いよ春香ちゃん, 男が恍惚とした声を上げる傍らで, 無理やり男根を捩じ込まれた春香は地獄のような嗚咽を漏らし続けた, 張り出したカリ首が喉の粘膜を何の躊躇もなく擦り上げ, 男の昂りと反比例して, 編み上げのスニーカーを履いている, 春香の意識が途切れかける, しかし春香が失神する直前, 喉の奥深くまで捩じ込まれていた男根が忽然と消えた, 新鮮な空気が肺を満たし, 春香は激しく咽せながら顔を上げた, そこには春香と同じくらいの背丈の小柄な女の子が立っていた, 年齢も同じくらいだろうか, 女の子は白い差し色が入ったピンクのプリーツスカートとショートジャケットを羽織り, それを遠巻きに監視する警察官, 沙織の運営するボランティアのテントも見えた, 黒い無地のハーフパンツとノースリーブのシャツを着て, 絢香は涙を拭って話を続けた, トーヤさん, 自分が運営している家出した未成年の自立プログラムが軌道に乗ってきたから, 私達が保護している子を定期的に連れて来いって沙織に言ったみたい, でもよく聞いたらただの売春斡旋で, 沙織も怒ってすぐに追い返したって, このボランティアを出来るようにしてやったのは誰のお陰だって言われたみたいだけど, それとこれとは話が別じゃん, 沙織が運営メンバーに緊急招集かけて, 二人きりで話をした後に, トーヤさんがまた来た時の対応マニュアルを作ってたんだけど, いきなり沙織が椅子から弾き飛ばされた様に倒れたの, たくさん血が出てたし, 何が起きたのかわかんなかったし, ほかの子や私も, 凍矢にやられたの, 何も見えなかった, 殴られたんだと思う, めっちゃ怒って帰ってきたの, 久し振りだったから沙織も喜んで対応したんだけど, 瑠奈の表情がすっと変わった, 絢香によると, 非常線越しに絢香の手を握りながら, 瑠奈は声の震えを必死に抑えた, ミーティング中にいきなり倒れて, 頭から血が出て, 他の子も次々と, まさか, 最悪の事態が頭をよる, 絢香は口を結んで首を振った, 沙織は意識が無い状態で集中治療室に入っているものの, 絢香は頷いた, なんとか踏ん張っているらしい, 他のメンバーも病院で治療中だが命に別状はなく, 絢香は最も軽症だったため応急処置のみ施され, 搬送はこれからだそうだ, いったい何があったの, 昼間にトーヤさんが来たの, 沙織と話をさせろって, 凍矢が, すごい力だったけど, 普段はあっけらかんとした瑠奈の変化に, 顔をくしゃくしゃにして駆け寄ってきた, の清書版です, 綿商会館にて開催される, abnormal, comic, day, に参加します, スペースは, 配布物は現在連載中の新作, イベントurl, イベント参加告知, 2023年10月25日, 壁際に設置された大型のマルチトレーニングマシンや懸垂台が無ければ, そこはジムというよりは高級ホテルのラウンジのように見えた, ダウンライトが埋め込まれた天井と床はマットな黒, 四方の壁はダークブラウンの木目調で, 一面のみ全面が鏡になっている, 室内には二人の男がいた, 一人は凍矢, 瑠奈は振り返らずに野次馬していたタクシーの後部座席のドアを強引に開けた, 絢香も思わず戸惑いの色を浮かべる, まって, 瑠奈がスマートフォンの画面を絢香に向けた, もちろん瑠奈はいない, 凍矢ってコイツで間違いない, 瑠奈が感情を抑えた声で聞いた, この人がトーヤさん, そっか, 今から凍矢の所に行ってくる, 場所はわかってるから, 意味わかんない, 背後で絢香が何か言った気がしたが, 沙織が目を覚ましたら伝えて, 仕返ししとくから, その時救急車が到着して, 中から素早く隊員が降りて絢香を呼んだ, 絢香もお大事に, 後でお見舞いに行くから, 瑠奈は踵を返した, 沙織がどうしたの, 絢香は瑠奈の姿を見ると, たぶんだけど, 瑠奈が呆れ顔で頬杖をついた, マジで疑問なんだけどさ, なんで合法的なお店がたくさんあるのにあえて違法なことするわけ, 本物思考ってあるじゃない, プロじゃない人とか, 本当の未成年とか, そういうのに価値を見出す人もいるんだと思うよ, 凛が肩をすくめた, 客の希望に合わせて女の子はおろか, 凍矢の画像データとジムの場所はみんなに共有しておくから, 瑠奈ちとあおっぴは念の為に凍矢の面取りをお願いできる, 葵は今日予定があるから, この後私だけで沙織の所に行ってくるよ, 突入は裏が取れ次第って感じ, 万全の体制で挑みたいからもう少し時間をちょうだい, 凍矢はかなり戦闘力があるみたいだし, 汎用性を高めたヘッドパーツの試作品ももうすぐ試験運用ができそうだから, 希望があれば男の子まで斡旋してるみたい, 実態は例の人妖が言った通り家出した未成年を使った違法な風俗店だけどね, バックアップなら葵でよくない, なるほど沙織の言う通り整った顔をした男性だ, たぶんこいつだね, と凛が言うと, 椅子の上で胡座をかいていた瑠奈が身を乗り出した, もう見つかったの, 裏取りはまだだけどね, あおっぴと瑠奈ちが聞いてきてくれた条件に合う人はこいつ, 凛がパソコンを操作すると, 家出少女たちに囲まれた男性がアップになった, 艶のある豊かな黒髪にグレーのダメージデニム, まぁジムは表向きで, 黒い無地のティーシャツからは太い二の腕がのぞいている, ゴツいシルバーのネックレスやバングルは全て同じ高級ブランドのものだ, 野生的な雰囲気を醸し出すその男性に, 家出少女たちは明らかに羨望の眼差しを向けていた, 凍矢の本業は会員制高級スポーツジムの経営者, ジムの情報はネット上にはほとんど出てなくて, 会員にならないと連絡先や場所すらわからない, そして会員になるには会員からの紹介が必要, できればそれに適性のある一人をバックアップとして付けたいんだよね, ヘッドパーツ付けなくても十分強いんだしさ, だった, 離してください, 思わずカバンを地面に落とした, ボランティアのテント周辺で複数の赤色灯が回転している, テント周りには立入禁止のテープが張られ, 多くの野次馬が取り囲んでいた, 通りの住人らしき女の子が何人か泣き崩れている, 瑠奈がテープを越えようとすると, 走ってきた警察官に止められた, 沙織の友人なんです, それぞれ食べたいものを言ってください, だめです, 現場検証が終わるまで当事者以外は入れません, 押し問答を聞きつけて, テントから瑠奈と同じ制服を着た女の子が出てきた, ミルクティーのような色に染めた髪がほとんど包帯で隠れている, 沙織の友人で, ボランティアメンバーの絢香, あやか, 新宿の例の通りに着いた瑠奈は, 春香ちゃんの歓迎会をどこでやりますか, そういえば葵と一緒に任務したことなかったから, 上級戦闘員のチームに入れていただけることは異例だと聞きました, いい機会じゃん, 上級戦闘員同士が同一の任務に就くのは避けたいんだよね, 敵が強力すぎて二人同時に欠けるのは避けたいし, もちろん一人でも欠けることがないように支援することが私たちオペレーターの仕事だから, もしよかったら, 私に行かせてください, 春香が手を挙げた, 私みたいな一般戦闘員が, 色々と勉強させていただき, 物々しい雰囲気に他の三人が息を呑む, 私も上級戦闘員を目指したいんです, 私はヘッドパーツ頼みだからあまり参考にならないと思うけど, じゃあ春香ちゃんにお願いしようかな, 私もバックアップがあった方が心強いし, じゃあまとまったところで本日の最重要議題に移るよ, 凛はテーブルの上で組んだ手に顎を乗せ, 全員をゆっくりと見回した, 同じものが二つずつ揃えられていた, ずぐんッ, 勉強部屋や洗面所もいつもと変わらない様子だったが, 瑠奈がピンチなので, そこには何か温かいモヤのようなものが残っているように感じた, やがて葵は涙を拭うと, 通信機のスイッチを押した, ワンコールの途中で凛が出た, 瑠奈ちなんだけど, 二人とも命令違反をしています, 私も瑠奈も, 凍矢のジムにいます, すぐに救援をお願いします, 瑠奈の姿がきっぱりと消えた, 勝手なことを言って申し訳ありません, 葵が再びジムのドアを開けると, 微かに漂う汗の匂いに混じって, 獣じみた気配が身体にを包んだ, 天井に埋め込まれたハイエンドのエアコンでも除去しきれないそれは, フロア中央のから漂っていた, 瑠奈はまさに今, 服を脱がされようとしているところだった, 葵はしばらく瑠奈の消えた空間を見つめていたが, 再生中のテレビの電源コードを抜いたように, 背後から胸を鷲掴みにされていても, 本当に感謝してるんだ, あの時だって, 小学校の教室で初めて私から話しかけられた時だって, 逃げなかったでしょ, それまで一言も喋ったことがない, こんな訳わかんない外国からの転校生から, いきなり声掛けられた時にだってさ, 私が葵の立場だったら驚いて逃げちゃうかもしれない, だからさ, 逃げないでくれてありがとう, 今まで本当にありが, もしあの時, 葵に拒否られてたら, 私は今とは全然違う人生になっていたと思うよ, 強いノイズが走り, 瑠奈の姿が不鮮明になった, もう限界みたい, ノイズが更に激しくなり, かろうじて瑠奈が人差し指を唇に当ててウインクをしている様子がわかった, 瑠奈はベンチプレス台に座らされ, まるで魂が抜けたように抵抗も拒絶もしていなかった, 本当だよ, 凍矢が身構える, 頭に付けている瑠奈のヘッドパーツの破片に触れた, まともに喋れねぇなら黙ってろよ, 凍矢があざ笑いながら立ち上がった, 私の親友に, 酷いことをするな, 凍矢の動きが止まった, 叫ぶと同時に, 葵は凍矢に突進した, 葵は素早く距離を詰め, 葵の姿を見ると目を丸くした, 凍矢が伸ばした腕をかいくぐると, その顎を掌底で突き上げた, 強烈に床を踏み込み, 腰を落とした一撃だった, 凍矢が天井に埋め込まれたライトの眩しさに目を細める, 瑠奈のヘッドパーツから, 冬の太陽のような暖かい熱が伝わってくる, その熱は葵の全身の筋肉を満遍なく解きほぐし, 葵は何かを振り切るようにギリッと歯を食いしばり, 瑠奈もゆっくりと顔を上げ, 両腕は脱力してだらりと垂れ, 瑠奈は反応しない, 目からも光が消えている, もちろん声を発したり, 自分から何かすることもない, 無反応な瑠奈に, 凍矢は苛立っているようだった, ダッチワイフじゃねぇんだぞ, 少しは反応しろや, 声をかけられても, 無視をしているというよりも, 俺に犯されたくなったのか, 全く聞こえていない様子だった, 業を煮やした凍矢が舌打ちをして瑠奈の胸の部分のスーツに手をかけた時, 葵に気がついた, なんだ, またお前かよ, 凍矢が呆れたように立ち上がった, こいつ見捨てて尻尾巻いて逃げたくせに, なんで戻ってきたんだ, 昔から葵はそうだった, 誰にでもできることじゃない, 葵は凍矢の右手首とティーシャツを掴むと, いつかはこうなっていたのだ, 警察に説明することが怖くて瑠奈を呼んだ, 凍矢の裏取りをする時も, また沙織と会うことが怖くて瑠奈に任せた, 勝手に駆けつけた凍矢との戦闘でも, 太刀打ちできなかった, その挙句招いた結果が, 唯一の親友に愛想を尽かされるという最悪の結末だ, 遅かれ早かれ, 瑠奈のことを酷いとは全く思わない, だが結局最後はいつも瑠奈に甘えていた, 瑠奈と自分とでは, そもそも人間としての価値が違う, 思えば当然のことなのに, 瑠奈にコーヒーを美味しいと褒めてもらった時, 瑠奈と一緒のベッドで明け方まで話をしている時, 瑠奈がブイチューバーの活動を褒めてくれた時, もしかしたら自分にも少しは価値があるのではないかと, 配達員に襲われた時も, 自分を変えようと努力していたつもりだった, 葵は涙を拭うと, 葵は夢中でジムの階段を駆け上がった, そして最後に, 右耳にひとつだけ付けている青い花のピアスをそっと撫でた, ごめんね葵, 元気でね, 瑠奈は顔を伏せたまま嗚咽を漏らし続けた, 深海で座礁した潜水艦の中に独りで取り残されたような孤独感と悲壮感が, 瑠奈の周囲に漂っていた, 2023年11月04日, 自分なりに, 何度も涙で目の前が霞み, 足がもつれて転びそうになったが, それでも足を止めなかった, 地上に出てからも夢中で走り, どこかの裏路地に入って, 雑多に積み上げられたゴミ袋の奥に座り込んだ, 呼吸が整うにつれて瑠奈に言われた言葉が蘇り, 葵は膝を抱えて泣いた, 馬鹿みたい, ポケットから小さいカードのようなものを取り出した, 最後にはブイチューバーにもなっちゃうなんて, 結果が出てないから意味ないよ, その姿は擦り切れる寸前のビデオテープのように大きく歪んだ, さっきは酷いこと言って, 葵が首を振った, そんなことないよ, 私の方こそ, いつまで経っても全然成長しなくて, 葵は十分頑張ってるよ, 頑張ったって, すぐに結果が出なくたって, 葵から目を逸らして恥ずかしそうに頭を掻いた, その頑張れるってこと自体が, そもそもすごいことなの, 瑠奈は真剣な顔をして葵と向き合った, 瑠奈の姿にさらに大きなノイズが走った, 葵は苦手なことでも絶対に逃げずに, 必死に正面から立ち向かってるじゃん, 苦手なコミュニケーションだって克服するために講座受けたり, 心理学勉強したり, 瑠奈が喋ると, 薄く発光する瑠奈は, 戦闘員が常に携帯している小型の通信機だ, 葵が目を丸くする, 最後の仕事として, せめて凛に瑠奈の救援を要請しなければならない, 全てが終わったらアンチレジストもブイチューバーも全部やめて, これからは勘違いしないように, なるべく人に迷惑をかけないように, 静かに生きていこう, 通信機と一緒に, 小さい樹脂片がポケットから地面に落ちた, 折れたカチューシャのように見えたが, まるで透明なスクリーンに投影された立体映像のような瑠奈が立っていた, それは紛れもなく瑠奈のヘッドパーツの破片だった, 葵はそれを発掘したばかりの貴重な化石のようにそっと拾い上げ, 無意識に頭に装着した, ピリッ, という小さな電流がヘッドパーツから流れたかと思うと, 頭上から, と声をかけられた気がした, 葵はハッとして顔を上げた, 目の前に, 生まれ変わったような自信をもたらした, 独楽のように素早く回転して凍矢の内股を跳ね上げた, 床にうずくまった瑠奈は綺麗な金髪をまるで何かの罰のようにぐしゃぐしゃと掻き回して, 客に出すのが惜しいくらいだよ, もちろん君が大切にしている例の女も一緒にだ, すみません, 自分の首を絞める仕草をする凍矢に, 亜冷は怯え切った様子で床に額をつけながら叫んだ, 凍矢は視線をゆっくりと葵と瑠奈に向ける, 女運は相変わらず良いみたいだな, 二人ともタイプは違うが, かなりの上玉じゃないか, プレイルームに運べ, 次に何かヘマをしたら君は終わりだ, 新作告知, こちらの葵ちゃんと瑠奈ちゃんが主役の新作, が完成しました, 下記イベントで配布させていただきます, 短編読切のため1冊で楽しめる内容です, _イベント, 綿商会館, _スペース, この前アンチレジストに捕まったバカと同じ目に遭わせるぞ, わかっているな, alto, 凍矢さん, 声のした方に視線を送っても, 何も見えない, だが突然, 凍矢の身体が弾き飛ばされたように吹っ飛んで, 派手な音を立ててダンベルラックに突っ込んだ, 凍矢は衝撃で目を覚ますと, 勢いよくその場で土下座した, すみませんでした, 凍矢は切れた唇から血が流れているもの構わず, あれい, 震えながら額を床に擦り付けている, その先の空間に一瞬ノイズが走ると, 虚空から男が現れた, スキンヘッドで全裸の中年男性, 腕や足が丸太のように太く, 腹回りもでっぷり突き出ている, まるで引退したプロレスラーかボディビルダーのような体格の男だった, _新刊, luna, 交渉失敗の尻拭いをして帰ってきたら, https, 文章の内容は文庫本サイズ, スマホサイズ同一です, _イラスト, フルカラー4シーン, 衣装破壊差分など合計16枚, イラストレーター, スガレオン様, pixiv, スマホサイズ, net, users, 1937373, 2023年11月25日, about, иumber_55は, 女性への腹パンチ, pdf195ページ, pdf112ページ, html, 小説63p, 挿絵4シーン, 差分多数, 000, _サンプル, roomnumber55, archives, cat_244460, 2023年11月08日, 文庫本サイズ, にて配布させていただいた新刊, がdlsiteで販売開始しました, こちらのブログで連載していた小説の完結までと, 挿絵が入っております, 興味のある方はよろしくお願いします, 販売ページは下記バナーをクリックしてください, _本文, 今度は小娘二人にkoされているとは, 本当に私の部下は使えない奴ばかりだな, 凍矢の身体が水車のように回転し, 凍矢に勝てたのもこのヘッドパーツのおかげだし, 葵も笑って, 恥ずかしそうに頭を掻いた, 葵が装着していたヘッドパーツに大きなヒビが入り, 役目を終えたことを悟ったように崩れて床に落ちた, また瑠奈に助けられちゃった, 助けられたのはこっちじゃん, 違うよ, 必死に逃がそうとしてくれたし, 葵はイタズラっぽい笑みを浮かべた, あんた, 喋れるようになるためのショック療法も, この通りすごく効いたしね, と呻いて両手で顔を覆った, 耳まで真っ赤になっている, あと十年はこのネタで擦られそう, たぶんもっと長く擦るかな, 瑠奈は顔を覆っていた両手を外すと, ちゃんと喋れるじゃん, 最後に笑った, どうしたの, 凍矢は両腕で葵を押し除けようとするが, 背中から床に叩きつけられる, 回転の勢い余って葵は凍矢の上に仰向けに寝る, 凍矢が背後から葵の身体に腕を回した, 再び締め上げるつもりだったが, 葵は身体を反転させて凍矢に向き合うと, マウントポジションから両腕をクロスさせてティーシャツの奥襟を掴み, 凍矢の頭を胸に抱くようにして引き付けた, 十字締めが極まり, 葵も必死に凍矢の頭に覆い被さるようにして耐える, 次に泣きそうになりながら, しばらく攻防が続いた後, 凍矢の動きが徐々に弱くなると, やがて完全に意識を手放した, 葵がようやく顔を上げた, 葵も息を止めていたのか, 滝のような汗が顎を伝って凍矢の身体に落ちる, 瑠奈が葵に近づいた, その顔は最初困惑した表情を浮かべていて, 大粒の涙を流しながら葵を抱きしめて声を殺して泣いた, 葵は瑠奈の頭を撫でた, とても動ける状態ではない, ふぅッ, ビクビクと激しく痙攣しながら嗚咽を漏らしている, ゔぇっ, なにが起きたのか理解できない, 凍矢は失神したまま微動だにしていない, 瑠奈が素早く周囲を見回した瞬間, グジュッ, という音を立てて瑠奈の鳩尾のあたりが大きく陥没した, 一瞬で瑠奈の瞳孔が収縮する, そのまま額を床に打ちつけた, その直後, 絶望的なダメージが脳内を駆け巡った, ぐぶぇッ, 人体急所を不意打ちされ, 瑠奈はたまらずに片膝を着いた, ガクガクと震えながらも必死に歯を食いしばり, 倒れ込むことをなんとか耐えて周囲に注意を向ける, 葵もようやく顔を上げたが, 四つん這いの姿勢でうずくまり, 支えが無くなったように両膝を床に着け, 酷いこと言って, だろうね, ちゃんとわかってるから, とりあえず帰ろう, 葵も泣きそうになるのを堪えて笑った, 瑠奈も立ち上がって涙を拭う, 凛さんには連絡してあるから, もうすぐ来ると思うし, めっちゃ怒られるだろうね, その時は一緒に, 葵は突然込み上げてきた猛烈な吐き気に両手で口を押さえると, ドグリュッ, という異様な音を立てて, 葵の身体がくの字に折れた, なにが起こったのか分からず, 彼女達の表情が凍りつく, 葵は恐る恐る衝撃のあった箇所に視線を落とした, 目に見えない硬いものが腹部にめり込み, 剥き出しの腹に大きなクレーターができている, ん゙ッ, 血が滲むほど頭皮に爪を立てた, 呼吸音はやがて啜り泣く声に変わり, 葵が最後に寝室に入ると, しばらく揉み合いが続いたが, 朝までには今までの男, 全員忘れさせてやるよ, やだっ, 来ないで, おいおいビビり過ぎだろ, こんなにデカいチンポは初めてかもしれねぇがな, 瑠奈は身体が思うように動かない中, 必死に顔を背けて逃れようとする, 男性器を見ないように必死に目を瞑って逃れる瑠奈の様子に, 頬に触れている現実を理解すると顔色がみるみる青ざめた, 凍矢にある疑問が湧き上がってきた, お前まさかとは思うけどよ, その見た目で処女とか言うんじゃねぇだろうな, 凍矢の一言に, 瑠奈の肩がビクッと跳ねた, それが無言の回答になっていると気がつき, 瑠奈もしまったと思ったのか, 二人はしばらく無言のまま動かなかった, こんなにバキバキになったのは久し振りだ, 瑠奈はしばらく何が起きたのか理解ができない様子だったが, 凍矢がせせら笑いながら髪を掻き上げた, かなり効くだろ, 大砲を打つような重い音が部屋を揺らした, ひゅぐッ, 凍矢が瑠奈の鳩尾を, 両足が完全に浮くほどの威力で突き上げた, 凍矢が手早く瑠奈の拘束を解くと, 瑠奈はビクビクと痙攣したまま崩れ落ちるように床に倒れ, 腹を抱えるようにして悶絶した, 手加減無しの鳩尾, 格闘技やってる男でも十分はまともに動けねぇ, ひぃっ, 凍矢は悶絶する瑠奈を見下ろした, 今回は俺の負けだ, そんなスケベな格好でスケベな身体を見せつけられたらさすがに我慢できねぇ, 無理矢理は俺のガラじゃねぇんだけどな, 凍矢は瑠奈の腕を掴んで無理やり引き起こすと, 見せつけるようにじりじりとトレーニングショーツを下ろした, やがて常人のふた周りほど太い男根が勢いよく跳ね上がり, ベチッと音を立てて瑠奈の頬に当たった, おいおいマジかよ, そうかそうか, まるで縦に裂けたようにシワが寄った, 隙を見て凍矢の腕を掴んで一本背負いの体制に入った, くぐもった悲鳴をあげてうずくまる, 葵が歯を食いしばり, 凍矢に向かって床を蹴った, 2023年11月01日, 凍矢の放った拳を葵は素早く避けた, 小柄な体格を活かして凍矢の死角に潜りながら, 踊るように足元にまとわりつく, やがて, うおおッ, 瑠奈の腹を蹴飛ばした, 凍矢の身体がふわりと浮き, 背中から床に落下する, 葵は背後を取ったまま凍矢の上半身を起こし, 顎の下に腕を滑り込ませて裸締めを試みた, 凍矢は身体を反転させ, 向かい合うようにうつ伏せになって防ぐ, だが葵も凍矢の腕を掴んで, 素早く首と脇の下に太ももを絡めて三角絞めの姿勢に入った, 瑠奈は壁に背中を強打し, 凍矢は不快感を隠さずにトレーニングショーツを乱暴に引き上げると, ならビビんのも仕方ねぇな, カツン, じゃあ特別に俺がパーソナルトレーニングしてやるよ, どういう風にお前の身体使えば男が喜ぶのか, イチから全部教えてやる, という金属が擦れる音がして, 凍矢と瑠奈はジムの入口に視線を向けた, ピンク色に白いラインの入ったプリーツスカートにショートジャケット, チアガールを軽量化したようなバトルスーツに身を包んだ葵が静かに入ってきた, 葵のつま先に瑠奈の壊れたヘッドパーツの破片が当たった, バニーガールの次はチアガールかよ, 葵は廃墟で古い写真立てを見つけたように, そっと手に取った, なんで, 瑠奈が目を丸くしながら言った, 葵はボロボロになって座り込む瑠奈の姿を認めると, 息を呑むような表情になった, ったく, 今日は妙な客が多いな, 次の瞬間, 凍矢の眉間に, 瞬く間に凍矢の顔が鬱血するが, 両手足を大の字に開いた状態で拘束されているので倒れ込むことができず, 瑠奈がいなかったら, 死んでいたも同然なのだから, ジム全体を揺らすような衝撃が響いた, チンニングマシンが軋んで悲鳴のような音を立て, それに拘束されている瑠奈の身体がくの字に折れた, ぐぽっ, 瑠奈の腹に深々と刺さった拳が抜かれると, 瑠奈は全身の力が抜けたようにがっくりと項垂れた, ただ苦しそうに肩を上下させている, 自分が欠ければいい, そろそろ限界だろ, 素直に抱いてくださいって言えよ, 凍矢が瑠奈の髪を掴んで顔を覗き込んだ, 積み重なったダメージでボロボロになりながらも, 瑠奈は鋭い視線で凍矢を睨む, まだそんな顔ができるのか, まぁいい, 自分の人生は, 瑠奈と自分のどちらかが欠けるのなら, 凍矢はマシンをいじり, ベッドのヘッドボードには, ようやく異変が見つかった, クローゼットが開けっ放しで, 別れた時まで瑠奈が着ていた制服や下着が床に投げ捨てられていた, 瑠奈が脱いだ服を床に放置したまま出かけるなどありえない, 葵はクローゼットの中の何がなくなっているのかすぐに理解した, アンチレジストのバトルスーツがなくなっている, 凍矢のところに行ったんだ, 葵はつぶやくように言った, 葵と二人で撮った写真が何枚も置かれていた, 敵が強力すぎて上級戦闘員が二人同時に欠けるのは避けたいし, 葵は写真の中の瑠奈の笑顔をしばらく見つめた後, 部屋を飛び出した, 自室に戻って服を全て脱ぎ, バトルスーツに着替えてから大きめのスポーツウェアを重ね着した, 外に出てタクシーを拾い, あらかじめスマートフォンに表示しておいた住所を運転手に見せた, 凛に連絡しようと思ったが, 昼間の凛の言葉が蘇り思い止まった, 生意気な女は嫌いじゃないからな, 背当てパットを瑠奈の腰にあてがった, てめぇ, 両手首を拘束具で吊らているため倒れ込むことはないが, 自分がどんな風に腹ブッ潰されてんのかちゃんと見ろよ, ガキができねぇ身体になっても知らねぇぞ, 両手足を拘束されているため, もちろん瑠奈は攻撃を躱すどころか防御することもできない, そのうえ背中もパットに押し付けられているため, 衝撃は逃げることなく全て瑠奈の腹に集約された, 凍矢の容赦の無い腹責めがようやく終わると, 瑠奈は全身を脱力させて崩れた, 両足は内股になり体を支えきれていない, んぶっ, 焦らしてんのか知らねぇが, そういうのは相手を選んでするんだな, 俺の女になれるチャンスなんて滅多にねぇぞ, 凍矢が朦朧としている瑠奈の顎を持ち上げ, 徐々に顔を近づける, 唇が触れそうになった瞬間, 瑠奈は反射的に顔を引き, 凍矢の眉間に唾を吐いた, おらおら, 瑠奈の腹は陥没がおさまらないほどの速さで潰れた, 凍矢の意図を理解した瑠奈の顔から血の気が引く, 早く仲間を裏切って僕の女になれよ, という重い音が室内に響いた, お゙お゙ッ, 瑠奈の瞳孔が一気に収縮し, 大きく開けた口から唾液が噴き出した, 凍矢の拳は瑠奈の背骨に触れるほど深くめり込み, 拳とパットに挟まれた瑠奈の腹は目を逸らしたくなるほど痛々しく陥没している, どうだ, 背中に衝撃が抜けないからかなり効くだろ, ゲホッ, 一撃一撃が重い攻撃をピストンのように連続で打ち込み, バカじゃないの, あんたみたいなキモいナルシストの女になるくらいなら, 死んだ方がマシなんだけど, という水っぽい音と共に, 瑠奈の腹がまた陥没した, 調子に乗るなよ, 自分の立場わかってんのか, 凍矢は瑠奈の頭を自分の腹を覗かせるように押さえつけ, そして固めた拳を瑠奈の腹に連続で打ち込んだ, 動脈を極められ, 凍矢は意識を失う前に力任せに立ち上がった, しばらく瑠奈の呼吸音だけが響いていた, 凛の懸念を無視して飛び出してきた挙句, 下手に刺激して瑠奈に危害が加わるのもまずい, 私のことはいいから, うるせぇ, 俺は今チアガールちゃんと話してんだよ, お前もちゃんと犯してやるから安心しろ, おい何やってんだ, 早く脱げ, 葵の小さい肩が震えていた, 瑠奈を助けることもできず, 無理に攻撃しようとしても, こんな状態でも瑠奈に庇われている, 結局いつものように, 自分はただ周りに迷惑をかけているだけの存在じゃないか, うぶっ, 胃を締め上げられるような猛烈な吐き気を感じ, 葵は口元を押さえた, 表情には深い絶望の色が浮かんでいる, もういい, 勝ち目はないかもしれない, 葵の顔が真っ青になった, 瑠奈が助かるチャンスがあるのならそれでいい, 膝が笑っていて立っているのがやっとの状態だ, 葵に手を出すな, 凍矢が舌打ちをして, まとわりつく瑠奈と揉み合う, 瑠奈が叫んだ, 葵だけでも逃げて, ようやく葵も身体を起こしたが, 葵に駆け寄ろうとしている瑠奈の首に, このウサギ女の首折られたくねぇだろ, 凍矢の太い腕が背後から巻きついた, 顎を引いてかろうじて気道が締まるのを防いでいるが, 瑠奈の顔がみるみる赤くなっていく, チアガールちゃんよ, 逃げたらわかってんな, 凍矢が言った, 服を全部脱いで土下座しろ, 役立たずの自分が身体を差し出すことで, 自分が酷い目に遭っているうちに, おとなしく寝てろ, みんな言ってるよ, 強烈な吐き気が再び込み上げてきて, 葵は無意識に両手で口元を押さえた, 瑠奈から目を逸らすことができなかった, あんたみたいなダメな奴と一緒にいるとさ, 安心するんだよ, こんな奴でも生きていけるんだって思えるじゃん, 引き立て役って知ってる, あんたがそれだよ, 瑠奈はあんなダメな子にも対等に接してあげて優しいねって, 耳を塞ぎたくても, 吐き出すように葵が叫んだ, 下を向いているので表情はわからないが, 肩と膝が大きく震えている, 葵は顔を上げることなく, 瑠奈と凍矢に背を向けると走ってジムから出ていった, 凍矢は瑠奈の身体を放り出すと, 葵を追いかけた, 誰もいなくなったジムに, 身体が動かなかった, 私がなんでいつもあんたと一緒にいるのか教えてあげようか, もしかしたら瑠奈が逃げ出せる隙が生まれるかもしれない, なんでいつもそんなにビクビクしてんの, それにこれ以上, 瑠奈が苦しむ様子を見たくない, 葵が震える手でジャケットに手をかけた, お前いい加減にしろよ, 葵の手が止まった, 恐る恐る顔を上げると, 瑠奈が今まで見たこともないような恐ろしい顔をして葵を睨んでいた, あんたさ, 瑠奈は蔑むような笑みを葵に向けた, じゃねぇだろ, 前からムカついてたんだよ, いつまで経っても喋れないし, 自信は無いし, ずっと私の後ろに隠れてるし, 私がいなかったらこれからの人生どうすんの, というかさ, マジで私と釣り合ってると思ってるわけ, 葵は絶句して固まった, 瑠奈の発する言葉の意味が理解できなかった, やめろ, 瑠奈が満足に力が入らない身体で凍矢にしがみついた, 三角絞めを極めた状態で抱え上げられるという予想外の事態に, 自分の身体に引き付けた, 葵の全身からメキメキという嫌な音が鳴る, 両足は完全に床から浮いており, 踏ん張ることもできない, 軽いな, このまま骨を砕いてもいいが, 少し遊んでやるよ, 凍矢は締め上げたまま葵のヘソの前で握り拳を作り, もう一方の手で包み込むと, 葵の腹が強烈に圧迫され, ああああッ, 岩のような凍矢の拳が葵の腹にめり込む, ぐぼッ, 胃を潰され, 窄めた葵の口から絞り出されるように唾液が噴き出す, 拳骨が背骨に当たってるのがわかるか, このまま腹の中シェイクしてやるよ, という水っぽい音を立てて, 凍矢はリズミカルに葵の腹を圧迫した, 背後から両腕ごと胴体を締められ, 万力のような力で葵の身体を締め上げた, プレス機のような力で何度も腹を潰されるというあり得ない苦痛に葵は身体を悶えさせながら叫んだ, 凍矢は腰を落として堪えた, 葵は驚いて床を見下ろした, 葵の身体は凍矢の頭上まで掲げられ, ハンマーを振り下ろす要領で背中から叩きつけられた, がはぁッ, 葵はたまらず三角絞めを緩めた, 凍矢が葵の腹を踏みつけようとするが, 葵は直前で避けて素早く起き上がる, すかさず凍矢の右手首とトレーニングショーツの腰紐を掴んで投げの体制に入るが, まるで根が生えたように動かない, 凍矢が葵の身体を持ち上げたまま, 柔術か, 珍しいな, 凍矢が葵の耳元で囁いた, 同時に背後から太い腕をまわし, 軽々と葵の身体を抱え上げた, 柔道なら確かに多少の体格差や筋力差は覆せるが, それはあくまでも人間同士での話だ, それ以上に筋力差があると関係なくなるんだよ, 殴打のような派手な衝撃は無いものの, 凍矢が葵に手を伸ばすが, あのウサギ女に比べたら面白くねぇ身体してんなと思ったけど, もっと苦しめ, 凍矢は叫び声を上げる葵の顔を覗き込みながら, 満足げな笑みを浮かべた, 葵の華奢な身体が凍矢の厚い身体に押し潰され, 全身からミシミシという骨の軋む嫌な音が響く, 葵は自由になった両手で必死に抵抗するが, もちろん投げ技をかけることなどできず, ただ凍矢の太い腕を無意味に掴むだけに留まった, 腰回りや太ももは悪くねぇな, へへへ, 可愛い声してるしよ, ガン突きしまくって泣き叫ばせてやるよ, 衝撃があり, 凍矢の身体がぐらついた, 瑠奈が背後から体当たりをした, 当たりどころが良く, 三人が重なるように倒れた, 地獄のような締め付けから解放された葵はうずくまって激しく咳き込んでいる, いいぞ, ぐあああああッ, ごぶッ, 葵の剥き出しの腹は惨たらしく何回も潰れた, ゔあああぁッ, 目つき悪い割に声はずいぶん可愛いな, 凍矢は葵の腹を圧迫するのを止め, 左手で葵の右手首を掴んだ, 葵の左腕も脇の下に挟んでガード不能にすると, 自分自身を殴るようにして葵の腹にハンマーのように拳を打ち込んだ, 部屋全体に土木工事のような音が響き渡る, 凍矢の鉄板のような腹筋と鈍器のような拳に挟まれ, おごッ, 葵の身体がエビの様にそり返る, ぶぐっ, 本当にそそる声だな, もっと聞かせろよ, 逃げ場の無い状態で拷問のような攻撃を受け続け, 葵はとうとう白目を剥いたままガクガクと痙攣し始めた, 凍矢は攻撃を止めなかった, 凍矢はグロッキーになっている葵を対面するように抱き直し, 丸太のような腕で一気に締め上げた, 凄まじい圧力に, ゔぇぁッ, 今すぐ死んでくれる, 鳩尾をランダムに殴り始めた, 瑠奈は四人から距離をとって小声で通話を続けた, 真っ黒いワンピースを着た小学生のような体格の女が入ってきた, 回収班と天宮凛だ, 瑠奈が通話したまま四人に目配せし, 足元の男を指差した, 凛は頷くと回収班に指示を与え, 三人の男は慣れた手つきで担架とベルト, そして寝袋のようなものを準備し始めた, ちょっと大丈夫なの, 同時に屋上のドアが開いて, もう倒した, 投げてから締め落とした, 何もされなかったの, よかった, まだ警察呼んでないんだよね, 説明は任せて, すぐに行くから, 瑠奈はスマートフォンを切ると, 黒い作業服を着た三人の男と, 瑠奈が勢いよく立ち上がった, 振り向いた凛に祈るように両手を合わせて片目を瞑る, はもう間も無く回収班を引き連れて到着するだろう, 瑠奈は失神した男の背中に胡座をかいて座っていた, 心地良い夜風が瑠奈の髪を撫でた, 正面には大きな満月が浮かび, 瑠奈の鼻歌に合わせてヘッドパーツが踊るように動いている, わずかな時間でもスーパームーンを堪能できてよかったと瑠奈は思った, オペレーターの天宮凛, あまみや, 手の中のスマートフォンが震えた, 暴漢に襲われた, 表示された名前を見ると, 瑠奈のヘッドパーツが嬉しそうに跳ねた, ほーい, どうしたー, スマートフォンの画面と左耳のピアスが当たってカチリと音が鳴る, ちょうど任務終わって凛と回収班を待ってるところ, 落ち着いて, ゆっくりでいいよ, 回収作業を手伝っている凛の肩を叩いた, 葵がちょっとトラブっちゃって同乗できないかも, あとさ, 年上だよ, 冬になるとその上に黒いコートを羽織る, 髪型は常に濡れているような艶のある黒髪を姫カットにしていて, 恐ろしい頻度で美容院に行っているのか, 誰も凛の髪が伸びたり短くなったりした時を見たことがない, そんな凛が可愛いポーズをしたので, 瑠奈は無意識に凛の頭を撫でた, ちょっとお姉さーん, 私二十歳だよ, 子供扱いしちゃダメ, 瑠奈のヘッドパーツを作ったのも彼女だ, 凛は抗議するが, ウサギ耳のジェスチャーを続けたまま瑠奈の手を払おうとはしない, なんか可愛かったからつい, 瑠奈がニヤけながら言った, でも凛が作ってくれたこの新型, 試作品でも体重が半分になったと思ったのに, 今日はまるで羽が生えたみたい, 攻撃の威力も上がってるしね, 服装はいつも黒いワンピース, バトルスーツや武器などの開発も手掛けている, おりょ, このクラスの人妖なら目を覚ましても解けないはずだから, そりゃ大変, 凛は無表情のまま抑揚の無い口調で言うと, タブレットを素早く操作した, オッケー, 車をもう一台手配したから, 到着次第あおっぴの所に行ってあげて, 同乗はしなくて大丈夫, 予備の拘束テープも一緒に巻いておけば, 安全のために戦闘員も同乗した方がいいんだけど, オペレーターとして最も優秀な隊員の一人で, とんでもない, それよりもすごかったじゃん, 一発も貰ってなかったよね, やっぱり試作品とは違う, 凛は相変わらず無表情のままで, 自分の頭に両手でウサギの耳を表すジェスチャーをした, 天宮凛, 友達を大切にしない奴がマジで許せないんだよね, 眉間には皺が寄っている, すごかったよね, 瑠奈の姿を見た男は時間が止まったように固まった, 瑠奈はカバンを掴むと屋上から出て行った, 美人局ならここで男が出てくるタイミングだが, ちゃんとドアの内側で服を脱いでいる気配がある, 男の期待が最高潮に達した時, 瑠奈が, おまたせー, と明るく言いながら勢いよくドアを開けた, 確かにバニーガールだ, こういうのはお互いインパクトが大事なの, 近未来のバニーガールはこんな感じなのかもしれない, 純白のレオタードはヘソ下から胸元のあたりまでが半透明の素材になっている, エナメルのような純白のロングブーツと同素材のロンググローブ, 衣装全体には所々に金色の装飾が控えめに施され, 頭には薄紫色に発光するウサギ耳のようなヘッドパーツが二本伸びていた, 気に入ってくれた, 瑠奈が口角を上げて首を傾げた, すぐに着替えるからちょっと待ってて, ダメだって, 私専用の対人妖バトルスーツ, 制服の下にバニーガールの衣装着てるんだよね, ちょっと準備させて, 男が瑠奈の首から顔を離した, 言わなかったっけ, 私コスプレが趣味でさ, 色んな衣装着るのが好きなの, コスプレ, 実は今日はさ, 見ててやる, 男の鼻の下が伸びた, 遊び慣れしていると思ったが, ここまで好き物だとは思わなかった, 俺もバニーガールは好きだ, 気が合うじゃん, じゃあ準備してきてもいい, ちゃんと耳も付けてくるから, ここで脱げよ, 目つきが声をかけられた時とは別人のように鋭くなっている, 可愛いでしょ, 顔は笑っているが, まるで角のように見える, 普段から情報交換してる仲間がいる, 俺が一声かけりゃすぐに集まってくるバカな奴らさ, あんたは待ち伏せして捕まえるなり, ぶちのめすなりすればいい, 友達を売る, ってこと, 瑠奈のヘッドパーツがまた動いた, 左右対称にぴんと立ち, そんなところだ, 瑠奈のヘッドパーツがピクリと動く, だから俺だけは, 男がゆっくりと瑠奈に近づいた, そしてポケットから腕を抜いた瞬間, 狙い澄ましたように男の手首を瑠奈が蹴り上げた, 男が握っていたスタンガンが瑠奈の背後に落下する, ごめんねー, 怪しい動きするとわかっちゃうんだよね, 瑠奈がヘッドパーツを指でトントンと叩いた, あとはオマケに俺の仲間も売ってやるよ, 男は瑠奈の死角になるように尻のポケットに手を入れた, 待ってくれ, さんって人だ, 男が強打した背中を庇うようによろよろと立ち上がり, 瑠奈を押し留めるように両手を突き出した, 勝てないのは十分わかった, 頼むから見逃してくれ, もちろんタダとは言わねぇ, このエリアを仕切ってる人妖の情報を教えてやる, 仕切ってるのは凍矢, とうや, 家出少女を囲ってモグリの風俗店を経営して, 思案するように首を傾げる, めちゃくちゃ稼いでる, 二週間, 十日以内に情報を集めて, あんたに教えるよ, だから見逃してくれ, 瑠奈は口角を上げながら, ふぅん, と声を発し, あの蹴り, 目の錯覚かと思った, 制服汚れるとまずいんだって, 若い警察官の背後で話を聞いていた初老の警察官が, 制服は着崩していて, 左耳にはピアスが五個も開いている派手な見た目, 明らかに遊んでいる雰囲気だ, もう一方の葵は容姿は整っているものの, 背も低く地味な見た目, おとなしいどころか, まともに会話すらできない様子でずっと瑠奈の背後で怯えている, 子供に語りかけるように言った, 瑠奈は一言でいえばギャル風で, 葵はまたビクッと跳ねた, 今の瑠奈さんのお話, 間違いないですか, 葵は震えながら, なんとか頷いた, 随分と怯えているみたいですが, もしかして誰かに脅されていませんか, 今なら我々がいるので, 背が高くピンクのメッシュが入った金髪に碧眼, 見た目も良くも悪くも対照的だ, そうなるよね, こんな風にまともに喋れなくなっちゃうんですよ, 瑠奈の背後に隠れていた葵の身体がビクッと跳ねた, 怯えたリスのようにひょこっと顔だけを出して, 睨むように若い警察官を見る, こっちが葵です, 一ノ瀬葵, 瑠奈が葵の頭をポンポンと叩きながら言った, 昔からすごい人見知りで, 知らない人が相手だと, 私はこのマンションの別の部屋に住んでいて秒で来れるので, 女子高生がこんな場所で一人暮らしなどするだろうか, よくヘルプに来るんです, 警察官はまたお互いに顔を見合わせた, 奇妙な組み合わせの二人だ, 自分たちは同じ高校に通っている幼馴染の友人で, このマンションでそれぞれ一人暮らしをしていると説明した, ここは一等地というほどではないが, 都内では比較的地価の高いエリアのタワーマンションだ, 家族と同居ならともかく, 正直に話していただいても大丈夫ですよ, 瑠奈はため息混じりにこめかみを押さえた, 帰化した時の苗字や漢字は父が決めました, 元々はアメリカにいらっしゃったんですよね, どうかご理解ください, よろしければ, まずはお二人がどのような経緯でご友人になられたのか, 教えていただいてもよろしいですか, 葵と瑠奈は顔を見合わせて頷いた, ちょっと恥ずかしいんですけど, 瑠奈は本当に恥ずかしそうに頭を掻いた, 英語苦手だったんですよ, 瑠奈が頷いた, 証明ができなければ可能性としては残ってしまうんです, そうですね, 私の父は生粋のアメリカ人なんですけど, 絵に描いたような日本かぶれだったんです, 普段着は和服, 家も日本人の職人に依頼した日本家屋, 床も全部畳敷で, 掘り炬燵はあっても椅子はありませんでした, 父は仕事の時はさすがにスーツを着て英語を喋っていましたけど, 申し訳ありませんが, 可能性がゼロに近くても, 前にこういうことがあったんですよ, 上手くいけばいじめられっ子は正当防衛が認められるし, ある高校生のカップルが, 別れ話のもつれから彼女さんが彼氏さんを刺してしまい, 気の毒にも彼氏さんが亡くなってしまったんです, ところが, あろうことか彼女さんは自分がいじめていた同級生の女の子を脅して, 罪を被せようとしたんです, いじめられっ子の女の子が彼氏さんから襲われたことにして, 正当防衛を主張したんですよ, 認められなくても彼女さん自身は罪には問われないと考えた, 一応は調べます, もちろんそんな浅はかな嘘はすぐにバレましたしたけどね, 葵は首が折れそうな勢いで首を振った, もちろんあなた達の関係がそうだと言っているわけでないんですよ, 初老の警察官がフォローした, 今の段階では, 我々はあらゆる可能性を考えなければならないんです, たとえば落ちていた財布を交番に届けてくれた人に対しても, その人が盗んだ可能性はゼロではないので, そちらに隠れている方が, ホワイトという名前でした, 力を加減しないと柵を飛び越しちゃいそうだったからね, その子達の失踪件数がものすごく上がってるんだよね, 凍矢っていう個体名で, 家出した女の子を使って無許可の風俗店を経営してるんだって, まぁ命乞いのための出まかせかもしれないし, それ以上のことを聞く前に倒しちゃったんだけど, 出まかせとは言えないかもしれない, この近くのホテル周りに集まってる家出した未成年が社会問題になってるでしょ, 実は半年くらい前から, もしその人妖が絡んでるとしたら, あの男, 凛も顔を曇らせて言った, 普段は無表情でもネガティブな感情だけは表に出るらしい, 目を覚ましたら色々と聞いてみる, もし本当だったら, その人妖の対処は瑠奈ちにお願いするかもしれない, あおっぴは優秀だけど, ヘッドパーツの適性はなかったから, この近辺を仕切ってる人妖を知っているみたい, 瑠奈が顔を曇らせて頭を掻いた, 凍矢の情報がわかったら教えて, ほかの戦闘員でのテストでは適合出来ても能力の上昇率はせいぜい数パーセント, 相手が攻撃に移る前のわずかな動きも察知できるし, 人妖が気の毒になってくるよ, 瑠奈のヘッドパーツがひょこっと動いた, ふーむ, と言って凛は腕を組む, まさかここまでの効果が出るとはね, ヘッドパーツはアンテナの役割に加えて, 脳に微弱な電流を流して身体能力の強化と感覚神経を増幅させる効果があるんだけど, なんで瑠奈ちにだけそこまでの効果が出るのか正直わからない, 怖いと言えばさ, いずれにせよ今後は汎用化とダウンサイジングが課題かな, まだ適性のあるごく少数の戦闘員しか装備できないし, 適性があっても瑠奈ちみたいに爆発的な効果が出るわけでもない, そもそも壊されたら終わりだしね, そんなマトになりやすい大きさの外部パーツじゃなくて, 本当は脳に直接埋め込むのがベストなんだけど, 怖いこと言わないでよ, 壊される方が怖いじゃん, オーケー, 今日みたいな囮捜査はナシでお願いね, もう一度, 警察官たちはメモを取り終わると, お互いの顔を見合わせた, うーむ, 若い警察官のひとりがペンで眉間のあたりを掻いた, 状況はわかりました, 確認ですが, あなたは実際に被害に遭われた葵さんではないんですね, そうです, お名前を確認してもよろしいですか, 初老の男性と若い男性だった, 真白瑠奈です, 真っ白と書いて真白, 瑠璃色の瑠に, 奈良県の奈です, 失礼ですが, 国籍は日本でしょうか, 六歳の時に帰化しました, 出身はアメリカで, に身振り手振りで説明した, 訪れた二人の警察官, すごく恥ずかしかったんだから, サービスの品を渡し忘れたって言うんですよ, むしろノリノリだったでしょ, 遊んでるギャルなんて瑠奈ちのキャラにピッタリじゃん, 私はあそこまでおっぱい押し付けろなんて指示は出してないけど, 凛は悪巧みをするような表情を浮かべながら肩をすくめた, やはりネガティブな表情だけは表に出るらしい, 2023年10月11日, さっきの配達員がまた来て, その時点で怪しいなんて思わないじゃないですか, 瑠奈は葵の部屋の玄関先で, それでドアを開けたら, いきなり突き飛ばされたんです, どのようにして対処されたんですか, 馬乗りになって組み伏せられたので, 下からブリッジの要領で相手の体勢を崩して, 怯んだ隙に背後から絞め技で落としました, この場合は正当防衛が成立しますよね, せっかく良いの着てきたんだから, だから待ってってば, ママはそんな父に呆れて, 2018, 2018年04月, 2018年05月, 2018年06月, 2018年07月, 2018年08月, 2018年09月, 2018年10月, 2019年02月, 2018年01月, 2019年03月, 2019年07月, 2019年09月, 2019年10月, 2019年11月, 2019年12月, 2019, 2020年01月, 2018年02月, 2017, 2020年03月, 2016年11月, 2015年09月, 2015, 2016年02月, 2016年06月, 2016年07月, 2016年08月, 2016年09月, 2016年10月, 2016年12月, 2017年11月, 2016, 2017年01月, 2017年02月, 2017年05月, 2017年07月, 2017年08月, 2017年09月, 2017年10月, 2020年02月, 2020年05月, 2015年04月, 最新記事, 2022年11月, 2022, 2023年04月, 2023年10月, 2023年11月, アーカイブ, 人気記事, dlsite, 2022年08月, サークルページ, ghøsts, 総集編, ダウンロード販売, 次のページ, 2022年09月, 2022年06月, 2020年06月, 2021年05月, 2020年07月, 2020年08月, 2020年10月, 2020年11月, 2020, 2021年01月, 2021年02月, 2021年03月, 2021年06月, 2022年05月, 2021年07月, 2021年08月, 2021年09月, 2021年10月, 2021, 2022年01月, 2022年02月, 2022年03月, 2015年05月, 2015年03月, 配管ダクトに背中を強打してうずくまった, 2010年08月, resistance, 2010年06月, 2010年07月, 2010年09月, 2010年10月, 2010年11月, 2010年12月, 2010, 2011年01月, 2011年02月, 2011年03月, 2011年04月, 製作日誌, 2011年06月, なにか描いたら更新するぶろぐ, ライブドアブログ, このページのトップヘ, すがれや商店, 音葉の寄せ書き, 3rd, imagination, さるみあっき, 電脳ちょこれーと, 一撃blowg, purgatory, リンク, 記事検索, wish, yuka, イベント参加関連, 2011年05月, 2011年07月, 2015年02月, 2014年03月, 2013年07月, 2013年08月, 2013年09月, 2013年10月, 2013年11月, 2013, 2014年01月, 2014年02月, 2014年04月, 2013年05月, 2014年05月, 2014年07月, 2014年08月, 2014年09月, 2014年10月, 2014年12月, 2014, 2015年01月, 2013年06月, 2013年04月, 2011年08月, 2012年04月, 2011年09月, 2011年10月, 2011年11月, 2011年12月, 2011, 2012年01月, 2012年02月, 2012年03月, 2012年05月, 2013年03月, 2012年06月, 2012年07月, 2012年08月, 2012年10月, 2012年11月, 2012, 2013年01月, 2013年02月, に蹴り飛ばされた大柄な男は映画のワイヤーアクションのように吹っ飛び, 助けを呼んでも誰も来ない, 男は構わず胸を揉み続けて瑠奈の首筋を舐め上げた, お兄さんの名前も教えて, 口角を上げた, 名前は, 男が聞いた, 可愛い名前でしょ, 日本人なのか, 今はね, 六歳の時にアメリカから帰化したから, 後で教えてやるよ, 男にとっては何の損も無い, とりあえず移動だ, ここは成立したらすぐに立ち去るのがルールだからな, 男が立ち上がっても, 瑠奈は男の腕に抱きついたままだ, 周囲の男達から嫉妬と落胆が混ざった視線が注がれる, 舌打ちの音すら聞こえてきた, 心地いい優越感が込み上げてくる, 白人のギャルとは大当たりもいい所だ, 男は女の胸や太ももに視線を走らせると, ゆっくりと女をいただくだけだ, この身体を抱けるのなら文句は無い, つい抱きついちゃった, なぜいきなり抱きついてきた, 人違いかな, とわざとらしい声を上げながら, 女はイタズラっぽい笑みを浮かべて首を傾げた, 言葉とは裏腹に, ますます男の腕に胸を押しつけてくる, ごめんなさい, 知り合いの先輩に似てたから, ヤバい雰囲気とか, 男を返り討ちにした後, 太い腕とか, そっくりだったから, 女はデコレーションした爪の先で男の太い二の腕をなぞりながら, 右目でウインクした, もしかして逆ナンか, 立ちんぼ, の雰囲気でもないし, 美人局だとしても人妖の俺に敵うわけがない, どうせ遊びまくって他の男の手垢がベタベタついているだろうが, 人妖の体液にはチャームと呼ばれる催淫効果と魅了効果がある, 思わず生唾を飲み込んだ, そんなに高いビルではないが, 今日はスーパームーンなんだって, 誰も来ない月見スポット知ってるんだよね, 瑠奈は男の手を引いて勝手に歩き出した, なんのつもりだ, 瑠奈は男の手を引きながら裏路地から雑居ビルに入り, 古いエレベーターを使って屋上に出た, なるほど確かに見晴らしがよく, 他のビルや通りからは死角になってる, ドアが閉まると同時に, 男は瑠奈の背後から抱きついて胸を鷲掴みにした, 待ってってば, 今さら待てるかよ, 外でヤルのが好きなんだろ, 早く壁に両手つけてケツ向けろ, 瑠奈は予想外に抵抗するが, さっさとホテルに連れ込んで唾液でも精液でも飲ませれば奴隷にできる, そこに良い場所があるぜ, その先輩と俺, どっちがイケてるんだ, と男が聞いた, どうだろう, まだ会ったばかりだし, 瑠奈は笑みを浮かべて爪の先で男の首筋を素早くなぞった, 蠱惑的な仕草にぞくりとする, じゃあ比べてみろよ, 男は瑠奈の手を掴み, 一緒に月を見に行かない, 公園の裏手のラブホテルを親指で指した, どうせそれが目的だろ, 自慢じゃねぇけどな, 俺のはスゲェぞ, ほとんどの女は泣き叫ぶか失神するからな, 何考えてるの, 瑠奈は笑いながら男の唇に人差し指を当てて制した, その前にさ, この派手な女は何だ, チェックのプリーツスカートからはむっちりとした太ももが伸び, だったっけ, 廃人になるのも時間の問題だった, 男は新しい女を探すために夜の繁華街を彷徨っていた, 今の養分であり金づるの女は駆け出しのグラビアアイドルだったが, いよいよ使い物にならなくなってきた, 捕食のための性行為は男が徹底的に自分好みに調教し, 金はグラビア撮影だけでは稼げないので高級風俗店に入れて貢がせている, だが最近は生気を吸いすぎたのかすっかり痩せてしまい, グラビアも風俗店も売上が悪くなっている, 言動もやや要領を得なくなってきたので, しばらく街を徘徊した後, 釣り落とすどころか勝手に網に入ってきたマグロに噛みつかれたような気分だ, 男の足は自然と都内の有名なナンパスポット, と呼ばれる公園に向いた, 誰がいつ決めたのかは知らないが
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の腹は陥没がおさまらないほどの速さで潰れた ゔッ んぶっ お゙ッ ゔぐッ がッ ゔあッ あぐッ んお゙ッ おらおら 自分がどんな風に腹ブッ潰されてんのかちゃんと見ろよ ガキができねぇ身体になっても知らねぇぞ 両手足を拘束されているため もちろん瑠奈は攻撃を躱すどころか防御することもできない そのうえ背中もパットに押し付けられているため 衝撃は逃げることなく全て瑠奈の腹に集約された 凍矢の容赦の無い腹責めがようやく終わると 瑠奈は全身を脱力させて崩れた 両手首を拘束具で吊らているため倒れ込むことはないが 両足は内股になり体を支えきれていない 焦らしてんのか知らねぇが そういうのは相手を選んでするんだな 俺の女になれるチャンスなんて滅多にねぇぞ 凍矢が朦朧としている瑠奈の顎を持ち上げ 徐々に顔を近づける 唇が触れそうになった瞬間 瑠奈は反射的に顔を引き 凍矢の眉間に唾を吐いた てめぇ 凍矢の眉間に まるで縦に裂けたようにシワが寄った 次の瞬間 大砲を打つような重い音が部屋を揺らした ひゅぐッ 凍矢が瑠奈の鳩尾を 両足が完全に浮くほどの威力で突き上げた 凍矢が手早く瑠奈の拘束を解くと 瑠奈はビクビクと痙攣したまま崩れ落ちるように床に倒れ 腹を抱えるようにして悶絶した がはッ ゔあッ あがッ 手加減無しの鳩尾 かなり効くだろ 格闘技やってる男でも十分はまともに動けねぇ と言いながら 凍矢は悶絶する瑠奈を見下ろした ま 今回は俺の負けだ そんなスケベな格好でスケベな身体を見せつけられたらさすがに我慢できねぇ 無理矢理は俺のガラじゃねぇんだけどな 凍矢は瑠奈の腕を掴んで無理やり引き起こすと 見せつけるようにじりじりとトレーニングショーツを下ろした やがて常人のふた周りほど太い男根が勢いよく跳ね上がり ベチッと音を立てて瑠奈の頬に当たった は え ひ ひぃっ 瑠奈はしばらく何が起きたのか理解ができない様子だったが 頬に触れている現実を理解すると顔色がみるみる青ざめた こんなにバキバキになったのは久し振りだ 朝までには今までの男 全員忘れさせてやるよ やっ やだっ 来ないで おいおいビビり過ぎだろ ま こんなにデカいチンポは初めてかもしれねぇがな 瑠奈は身体が思うように動かない中 必死に顔を背けて逃れようとする しばらく揉み合いが続いたが 男性器を見ないように必死に目を瞑って逃れる瑠奈の様子に 凍矢にある疑問が湧き上がってきた おい お前まさかとは思うけどよ その見た目で処女とか言うんじゃねぇだろうな 凍矢の一言に 瑠奈の肩がビクッと跳ねた それが無言の回答になっていると気がつき 瑠奈もしまったと思ったのか 二人はしばらく無言のまま動かなかった おいおいマジかよ 凍矢がせせら笑いながら髪を掻き上げた そうかそうか ならビビんのも仕方ねぇな じゃあ特別に俺がパーソナルトレーニングしてやるよ どういう風にお前の身体使えば男が喜ぶのか イチから全部教えてやる きぃ という金属が擦れる音がして 凍矢と瑠奈はジムの入口に視線を向けた ピンク色に白いラインの入ったプリーツスカートにショートジャケット チアガールを軽量化したようなバトルスーツに身を包んだ葵が静かに入ってきた カツン と音を立てて 葵のつま先に瑠奈の壊れたヘッドパーツの破片が当たった 葵は廃墟で古い写真立てを見つけたように そっと手に取った 葵 なんで と 瑠奈が目を丸くしながら言った 葵はボロボロになって座り込む瑠奈の姿を認めると 息を呑むような表情になった ったく 今日は妙な客が多いな バニーガールの次はチアガールかよ 凍矢は不快感を隠さずにトレーニングショーツを乱暴に引き上げると 瑠奈の腹を蹴飛ばした 瑠奈は壁に背中を強打し くぐもった悲鳴をあげてうずくまる 葵が歯を食いしばり 凍矢に向かって床を蹴った 11月12日のイベントに参加します カテゴリ alto_luna コメント 2 2023年10月28日 alto_luna _7 過去作を読んでいなくても楽しめます ラフの状態ですので 製本時には内容が変わっている可能性があります 1話から読む 壁際に設置された大型のマルチトレーニングマシンや懸垂台が無ければ そこはジムというよりは高級ホテルのラウンジのように見えた ダウンライトが埋め込まれた天井と床はマットな黒 四方の壁はダークブラウンの木目調で 一面のみ全面が鏡になっている 室内には二人の男がいた 一人は凍矢 黒い無地のハーフパンツとノースリーブのシャツを着て まさにトレーナーという出立ちだ もう一人はスーツを着込んだ中年男性 生地は高級そうだが 異様に突き出た腹の肉がシルエットを台無しにしている たまには中野さんもいかがですか ほとんど俺しか使っていないんで マシンが泣いてるんですよ 凍矢が親指でマシンを指しながら冗談っぽく言うと 中野は苦笑しながら顔の前で手を振った 冗談言わないでくれよ凍矢くん 君に言うのもなんだが 私は運動する人間の心理が全く理解できないんだ 筋トレだったりマラソンだったり 自分から進んで辛い思いをする人間は全員マゾだと思っている 人生は短い 探究すべきは苦痛ではなく快楽だ そうだろう そのために高い金を払ってここの会員になっているんだからね それにしても この前の子は最高だったよ やはり十代の子は肌のハリが違うし あらゆる部分がフレッシュだ いくらプロにコスプレをさせたところで こればかりは再現できんからな 凍矢は右手の人差し指と中指にはめているゴツいデザインの指輪をいじりながら頷いた おっしゃる通りですよ 本物を知らなければ比較すら不可能だというのに 最初から類似品や紛い物で満足する人間は所詮その程度だと言うことです もちろん中野さんをはじめ ここの会員様にはそのような方は一人もおりませんがね 多少法に触れるリスクを取ってでも 本物を知ろうとする方ばかりです ははは 当然だよ 我々のようないわゆる高額所得者は 共通言語として本物を知っておく必要があるからね 食事に酒 車にアート もちろん女もな それに これは社会貢献も兼ねているんだろう 家出した未成年たちの支援になっているのなら私も嬉しいよ で そろそろ今日支援させてもらえる子を紹介してもらいたいのだが その時 蹴破るような音を立ててジムのドアが開いた 凍矢と中野が同時に入口を見る お取り込み中どうもー と言って 白いバトルスーツを着た瑠奈がヘッドパーツを角のように立てて入ってきた おお こりゃまた今回はとびきり上玉だな しかも白人にバニーガールの衣装とは さすがは凍矢くんのチョイスだ なんだお前 と 凍矢が低い声で言った 剣呑な雰囲気に中野の顔から笑みが消え 瑠奈と凍矢を交互に見る お おい 凍矢くんどういうことだ この子が今日の相手じゃないのか ちょっと待て この子を見せられた後に他の子なんてあり得ないぞ なぁ君 手違いだったら個人的に契約しよう いくら欲しいんだ 興奮した様子で近づいてきた中野の顎先を 瑠奈のつま先が弾いた 中野は屠殺された豚のようにその場に崩れ落ちた おい いきなり出てきて人の客を蹴飛ばすなよ まずは自己紹介くらいしたらどうだ アンチレジスト 真白瑠奈 沙織の友達って言った方がわかる 面倒くせぇな と言って 凍矢は舌打ちをしながらため息をついた は なにそれ 私さ 友達を傷つける奴がマジで許せないから手加減できないかもよ それはこっちのセリフだよ 大切な取引を潰されたんだからな 俺をそこら辺の人妖と同じだと思わない方がいいぞ 使役系って知ってるだろ 今までアンチレジストの戦闘員は何人も返り討ちにして 廃人になるまで犯してきた まぁこのバカの言う通り お前はなかなか楽しめそうな身体してるけどな 凍矢は失神している中野を壁際に蹴り飛ばすと 拳を鳴らしながら瑠奈に向き合った 瑠奈の渾身の膝蹴りが凍矢の腹部にめり込むと ようやく凍矢は亀のようにうずくまった はっ はぁ はぁ なによこいつ めちゃくちゃ強いじゃない 瑠奈は失神した凍矢を見下ろしながら 顎を伝う汗を拭った 呼吸を整えながらしばらく観察していたが 起きる気配がないことを確認すると 背を向けてマルチトレーニングマシンに寄りかかった 体力が回復次第 早急に凛に連絡しなければならない そもそも凛は自分がここにいることすら知らないのだ 突然 ヘッドパーツからビリッとした信号が脳に流れた 緊急警告だ 風を切る音 瑠奈は咄嗟に身を屈めた 今まで頭があった場所を 何かが高速で横切った パキン という乾いた音が頭上から響き つま先から徐々に泥の中に埋まっていくような感覚があった 瑠奈の背中を冷たい汗が流れた この感覚はよく知っている 任務を終えてヘッドパーツを外した時にいつも感じる感覚 身体強化機能が解除された反動で 自分の身体が泥のように重く感じるのだ まるで地球に帰還したばかりの宇宙飛行士が 重力に耐えられず歩けなくなるように よく避けられたな 完全に不意打ちを狙ったのによ 必死の形相の凍矢がバーベルを握りしめながら 折れたヘッドパーツの破片を踏み潰した 瑠奈はなんとか平静を装うように努めるが 凍矢の優れた嗅覚は瑠奈の動揺を機敏に察した ん どうした 耳が折れただけなのに随分と動揺してるな 図星を突かれ 瑠奈は反射的に凍矢の顎を狙って蹴りを放った 凍矢は難なく躱す その後も何発か蹴りを放つが 結果は同じだった へぇ と言って 凍矢は嗜虐的な笑みを浮かべながらバーベルを捨てた よくわからんが マジでそのウサギ耳が強さの秘密だったんだな 拳を鳴らしながら瑠奈と距離を詰める 瑠奈は後退りするものの やがて背中が冷たいものに触れた 鏡張りの壁だった ズブンッ という重い音が部屋に響いた 凍矢の鉄塊のような拳が 瑠奈の腹に手首まで埋まっていた んぶぅッ 瑠奈はすぼめた唇から勢いよく唾液を吐き出すと 腹を抱えるようにして両膝を床に着いた あ゙っ おぇッ ゔぁッ おいおい まだ腹パン一発しか食らわせてねぇぞ マジでただの女の子に戻っちまったのか 凍矢が瑠奈の付け襟を掴んで強引に立たせると すぐさま拳で腹を突き上げた 一般男性とは比べ物にならない威力の攻撃に瑠奈の内臓は掻き分けられ 床から両足が浮く ゔぐぇッ さっきまでの威勢はどうした え 手加減できないんだろ ゴリュッ という嫌な音が響き 凍矢の拳が瑠奈の鳩尾を突き上げた ひゅッ 一瞬 瑠奈は何をされたのか理解ができず真顔になった 恐る恐る自分の胴体に視線を落とすと 人体急所の鳩尾に ありえない深さで拳がめり込んでいた そして脳がその事実を認識すると 猛烈な苦痛が脳内で爆発する あ ごぷッ んお゙お゙お゙おッ まだ寝るんじゃねぇぞ 俺をここまで蹴り飛ばしてくれた女はお前が初めてだからな たっぷりお礼をしてやるよ 凍矢は瑠奈を壁に磔にするように 重い拳を何発も瑠奈の腹に埋めた ゔッ おぐッ んぶぇッ ぐあッ ゔぶッ お゙ッ ゔぐぇッ 乱打を撃ち込まれ 瑠奈は倒れ込むこともできずに悶えた ようやく攻撃が止み 瑠奈が壁から崩れ落ちるように倒れかかると 凍矢は真下から腹を突き上げた お゙ごッ 瑠奈の身体は紙のように宙に浮き 受け身も取れずにに床に落下した 弾みでヘッドパーツの本体が頭から外れ 床を滑って入り口近くの壁に当たって止まった がはッ あ ゔぁ 瑠奈は仰向けに倒れながら 両手で腹を抱えながら悶えた 青い瞳は半分以上が瞼に隠れ だらりと舌を垂らしながら喘いでいる 凍矢はあらためて瑠奈の全身を見回すと 下半身に血液が集まってくる気配を感じた 男の欲望を具現化したような女が際どいバニースーツを着て悶えている 中野に同意することは癪だが 確かにこれほどのレベルの女はそうそういないだろう 凍矢は瑠奈の腰を跨ぐように立つと グロッキーになっている瑠奈の腹に容赦無く拳を突き下ろした 完全に弛緩した瑠奈の腹に大砲のような拳が撃ち込まれ 衝撃で部屋全体が揺れる ゔああああああああああッ 途切れかけた意識を無理やり引き戻され 瑠奈は目を見開いて絶叫した まだ寝るなって言っただろ お礼がまだ終わってねぇんだよ カテゴリ alto_luna コメント 2 2023年10月25日 alto_luna _6 過去作を読んでいなくても楽しめます ラフの状態ですので 製本時には内容が変わっている可能性があります 1話から読む アンチレジストのミーティングルームには葵と瑠奈と凛 そして春香の四人がいた プロジェクターには防犯カメラの映像が投影されている 八台のカメラがいずれも新宿の同じ通りをそれぞれ別の角度から映していた 地面に座って話し込む多く若者や それを遠巻きに監視する警察官 興味本位で覗きにくる通行人 沙織の運営するボランティアのテントも見えた 凍矢 たぶんこいつだね と凛が言うと 椅子の上で胡座をかいていた瑠奈が身を乗り出した マジ もう見つかったの 裏取りはまだだけどね あおっぴと瑠奈ちが聞いてきてくれた条件に合う人はこいつ 凛がパソコンを操作すると 家出少女たちに囲まれた男性がアップになった なるほど沙織の言う通り整った顔をした男性だ 艶のある豊かな黒髪にグレーのダメージデニム 黒い無地のティーシャツからは太い二の腕がのぞいている ゴツいシルバーのネックレスやバングルは全て同じ高級ブランドのものだ 野生的な雰囲気を醸し出すその男性に 家出少女たちは明らかに羨望の眼差しを向けていた 凍矢の本業は会員制高級スポーツジムの経営者 ジムの情報はネット上にはほとんど出てなくて 会員にならないと連絡先や場所すらわからない そして会員になるには会員からの紹介が必要 まぁジムは表向きで 実態は例の人妖が言った通り家出した未成年を使った違法な風俗店だけどね 客の希望に合わせて女の子はおろか 希望があれば男の子まで斡旋してるみたい 瑠奈が呆れ顔で頬杖をついた マジで疑問なんだけどさ なんで合法的なお店がたくさんあるのにあえて違法なことするわけ 本物思考ってあるじゃない プロじゃない人とか 本当の未成年とか そういうのに価値を見出す人もいるんだと思うよ たぶんだけど と言って 凛が肩をすくめた 凍矢の画像データとジムの場所はみんなに共有しておくから 瑠奈ちとあおっぴは念の為に凍矢の面取りをお願いできる 葵は今日予定があるから この後私だけで沙織の所に行ってくるよ 突入は裏が取れ次第って感じ いや 万全の体制で挑みたいからもう少し時間をちょうだい 凍矢はかなり戦闘力があるみたいだし 汎用性を高めたヘッドパーツの試作品ももうすぐ試験運用ができそうだから できればそれに適性のある一人をバックアップとして付けたいんだよね バックアップなら葵でよくない ヘッドパーツ付けなくても十分強いんだしさ と 瑠奈が言った そういえば葵と一緒に任務したことなかったから いい機会じゃん いや 上級戦闘員同士が同一の任務に就くのは避けたいんだよね 縁起でもないけど 敵が強力すぎて二人同時に欠けるのは避けたいし もちろん一人でも欠けることがないように支援することが私たちオペレーターの仕事だから もしよかったら 私に行かせてください と言って 春香が手を挙げた 私みたいな一般戦闘員が 上級戦闘員のチームに入れていただけることは異例だと聞きました 色々と勉強させていただき 私も上級戦闘員を目指したいんです 私はヘッドパーツ頼みだからあまり参考にならないと思うけど じゃあ春香ちゃんにお願いしようかな 私もバックアップがあった方が心強いし よし じゃあまとまったところで本日の最重要議題に移るよ と言って 凛はテーブルの上で組んだ手に顎を乗せ 全員をゆっくりと見回した 物々しい雰囲気に他の三人が息を呑む 春香ちゃんの歓迎会をどこでやりますか それぞれ食べたいものを言ってください 新宿の例の通りに着いた瑠奈は 思わずカバンを地面に落とした ボランティアのテント周辺で複数の赤色灯が回転している テント周りには立入禁止のテープが張られ 多くの野次馬が取り囲んでいた 通りの住人らしき女の子が何人か泣き崩れている 瑠奈がテープを越えようとすると 走ってきた警察官に止められた 離してください 沙織の友人なんです だめです 現場検証が終わるまで当事者以外は入れません 押し問答を聞きつけて テントから瑠奈と同じ制服を着た女の子が出てきた ミルクティーのような色に染めた髪がほとんど包帯で隠れている 沙織の友人で ボランティアメンバーの絢香 あやか だった 絢香は瑠奈の姿を見ると 顔をくしゃくしゃにして駆け寄ってきた 瑠奈ち 沙織が 沙織が 沙織がどうしたの 非常線越しに絢香の手を握りながら 瑠奈は声の震えを必死に抑えた わかんない ミーティング中にいきなり倒れて 頭から血が出て 他の子も次々と ちょっと待って まさか 最悪の事態が頭をよる だが 絢香は口を結んで首を振った 絢香によると 沙織は意識が無い状態で集中治療室に入っているものの なんとか踏ん張っているらしい 他のメンバーも病院で治療中だが命に別状はなく 絢香は最も軽症だったため応急処置のみ施され 搬送はこれからだそうだ いったい何があったの と 瑠奈が聞いた 昼間にトーヤさんが来たの 沙織と話をさせろって 凍矢が 絢香は頷いた 久し振りだったから沙織も喜んで対応したんだけど 二人きりで話をした後に めっちゃ怒って帰ってきたの トーヤさん 自分が運営している家出した未成年の自立プログラムが軌道に乗ってきたから 私達が保護している子を定期的に連れて来いって沙織に言ったみたい でもよく聞いたらただの売春斡旋で 沙織も怒ってすぐに追い返したって このボランティアを出来るようにしてやったのは誰のお陰だって言われたみたいだけど それとこれとは話が別じゃん 絢香は涙を拭って話を続けた 沙織が運営メンバーに緊急招集かけて トーヤさんがまた来た時の対応マニュアルを作ってたんだけど いきなり沙織が椅子から弾き飛ばされた様に倒れたの たくさん血が出てたし 何が起きたのかわかんなかったし ほかの子や私も 凍矢にやられたの わかんない 何も見えなかった でも 殴られたんだと思う すごい力だったけど 瑠奈の表情がすっと変わった 普段はあっけらかんとした瑠奈の変化に 絢香も思わず戸惑いの色を浮かべる 瑠奈がスマートフォンの画面を絢香に向けた 凍矢ってコイツで間違いない と 瑠奈が感情を抑えた声で聞いた え う うん この人がトーヤさん そっか 今から凍矢の所に行ってくる え 瑠奈ち なに言ってんの 場所はわかってるから まって 意味わかんない 沙織が目を覚ましたら伝えて 仕返ししとくから って その時救急車が到着して 中から素早く隊員が降りて絢香を呼んだ 絢香もお大事に 後でお見舞いに行くから と言って 瑠奈は踵を返した 背後で絢香が何か言った気がしたが 瑠奈は振り返らずに野次馬していたタクシーの後部座席のドアを強引に開けた イベント参加告知 11 12 日 綿商会館にて開催される abnormal comic day 9 に参加します スペースは b 14 配布物は現在連載中の新作 alto_luna の清書版です よろしくお願いします イベントurl http ippan seiheki com カテゴリ alto_luna コメント 2 2023年10月21日 alto_luna _5 過去作を読んでいなくても楽しめます ラフの状態ですので 製本時には内容が変わっている可能性があります 1話から読む 光沢のある黒いレオタードに 黒い猫耳のような小さなヘッドパーツ 一般戦闘員用のバトルスーツを身にまとった七森春香 ななもり はるか は 廃墟になった市民プールの底に立たされていた 両手首はロープでスタート台に固定されて身動きが取れない 背中に感じる冷たくざらついたコンクリートの感触が不快だったが それ以上に自分をこのように拘束した目の前の男の存在が猛烈に不快だった まったく 今日はなんてラッキーな日だ まさか春香ちゃんみたいな可愛い女の子と出会えるなんてね その男は見た目同様に不快な声で言うと 春香の黒髪を恋人の様にくしゃっと撫でた 春香は悔し涙を浮かべながら男を睨み上げる 男はその視線を気にせずに バトルスーツに浮き出た突起のひとつひとつを鼻が触れるほど顔を近づけて観察した 男の鼻息が春香の肌に触れ 全身が粟立つ マジでキモいんだけど 今すぐ死んでくれる 春香が吐き捨てるように言った 本当に嫌悪感の塊のような男だ 見た目も全く気にしていないのだろう ぼさぼさの髪に無精髭を生やし でっぷりと突き出た腹の肉は溶けた餅のようだ 唯一身につけている黒いビキニパンツの中央が高く隆起していることに気がつき 春香は汚物を直視した時のように反射的に目を逸らした 死んでくれなんて酷いじゃないか せっかくボクの彼女にしてあげようと思ったのに ぶぢゅっ と音を立てて 男は蛇のような素早さで春香の唇を吸った んむぅッ 一瞬何が起きたのかわからず 春香は大きく目を見開いた そして自分が何をされたのかを理解すると 必死に身体を捩って抵抗した 男は春香の顔を両手で挟み込むように押さえると 膨れて死んだナマコのような舌を春香の口内にねじ込んだ 同時に勃起した男根を春香の腹部にぐりぐりと押しつけてくる んむぅーッ んッ んんんんーッ んぐぇッ ズグンッ という音がプールの壁に反響し 激しく抵抗していた春香の動きがピタリと静止した 身体に貼り付くようなバトルスーツの生地を巻き込んで 春香の引き締まった腹にずんぐりと太った男の拳が手首までめり込んでいる 男は春香の腹に拳を埋めたまま ゆっくりと春香の唇を解放した あまりの衝撃に春香の瞳孔は完全に収縮しており 口は男に吸われていた時そのままに大きく開けた状態で固まっている 男の唇と春香の舌の間で糸を引いた唾液がプールの底に点々と落ちた あ あが あ ぐひひひ キスされながら腹パンされたのは初めてかい もしかして キスも初めてだったのかな 男は再び素早く春香の口を吸い 舌を吸ったまま春香の引き締まった腹に何発も拳を埋めた んぶッ んごぉッ んぶぅッ ぶぐぉッ んぶぇッ んおおおおおッ 腹を殴られるたびに 春香の身体は電気ショックを受けたようにビクビクと跳ねた 背中が壁に密着しているため衝撃の逃げ場がなく 口も塞がれているため呼吸もままならない 男はようやく春香の唇を離すと 春香の鳩尾を鋭く突いた ぷはッ お゙ッ 突然急所を突かれ ふっと春香の意識が遠ざかる だが男は構わずに春香の下腹部 胃 鳩尾をランダムに殴り始めた ゔぇぁッ お゙ッ ゔぐッ んぶッ ぐああああッ ぶふふふ 可愛い反応だねぇ 好き勝手に殴ってくれたお礼をたっぷりしてから 朝までレイプしてあげるからね ぶぢゅん という水っぽい音が響き 春香の子宮が潰れた んお゙ッ 春香の口から濁った悲鳴が漏れる 男はそのまま正中線を上へとなぞるように春香の胃 鳩尾をピンポイントに殴り すぐさま胃 子宮と下降しながら殴った まるでエレベーターが各階に止まるように鳩尾 胃 子宮の三箇所をリズミカルに殴られ 拷問のような苦痛に春香は悶えた ほらほらほらほら こうやってお腹の違う場所を素早く殴られると まるでお腹全体が潰れていくように感じるだろう お゙ッ ゔッ んぶッ がッ ゔぇッ お゙ぐッ ぶふッ ゔあッ ゔぇッ がッ あッ あがッ あがああああッ 衝撃が強すぎてもはやどこを殴られているのか理解できず 春香はただ身体をガクガクと痙攣させながら天井を向いて唾液と悲鳴を吹き上げた 脳がパニックを起こしており 壊れた玩具のように頭を振りながら苦痛に悶える 男がようやく攻撃を止めると 春香は全身を脱力させて項垂れた 男が春香を拘束しているロープを解くと もはや自力で立つことすら出来ずプールの底にぺたんと尻餅を着いた ぶふふふ 春香ちゃんは本当に可愛いねぇ ご褒美をあげようかな 男は春香の髪の毛を掴むと 春香の顔の前でビキニパンツをずり下げた 限界まで膨張した男根が跳ね上がり べちっ という音と立てて男の腹を打つ 朦朧とした春香は目の前のそれが何なのか一瞬理解できなかった あ え ひ ひぃッ ほら 大好きな彼氏のチンポだよ 好きなだけしゃぶっていいからね やっ や やだッ やだぁッ あ んぐぅッ ん んぐぉぉぉぉぉッ おふぅ 喉が締まって気持ち良いよ春香ちゃん 男が恍惚とした声を上げる傍らで 無理やり男根を捩じ込まれた春香は地獄のような嗚咽を漏らし続けた 張り出したカリ首が喉の粘膜を何の躊躇もなく擦り上げ 死を感じるほどの苦痛を与えている 男の昂りと反比例して 春香の意識が途切れかける しかし春香が失神する直前 喉の奥深くまで捩じ込まれていた男根が忽然と消えた 新鮮な空気が肺を満たし 春香は激しく咽せながら顔を上げた そこには春香と同じくらいの背丈の小柄な女の子が立っていた 年齢も同じくらいだろうか 女の子は白い差し色が入ったピンクのプリーツスカートとショートジャケットを羽織り 編み上げのスニーカーを履いている 一見チアリーダーの格好に見えたが 中にはセパレート型のスポーティなインナーを着ている 春香の着ている汎用型のレオタードタイプではない 上級戦闘員のみが着ることを許される特別仕様のバトルスーツだ 上級戦闘員の女の子は睨むような視線を春香に向けると 無言で手を伸ばした 春香は恐る恐るその手を掴む も 申し訳ありません 賎妖だと思って油断しており 不甲斐ない自分に怒っているのだと思い 春香はその手を握ったまま恐縮したように敬礼した だ だ 女の子は睨むような視線はそのままに口を開いた だ だい だ 大丈夫 春香は女の子の手が震えていることにようやく気がついた は はい 唾液は飲まされましたが 体液はまだです 意識ははっきりしていますので チャームの影響は皆無か軽微だと思います 女の子は頷くと プールサイドに設置されている梯子を指差した わ 私 い 一ノ瀬 葵 や 休んでて 春香はしばらく呆けたように葵を見つめていたが やがて慌てた様子で葵の両肩を掴んだ あ 葵さん 早くこのプールから出てください このプールには 春香が言い終わる前に 男が二人に突進してきた 葵は春香を突き飛ばし 男を手四つで受け止めた ひひひひ また可愛い子が出てきたな おおおっ 葵は鋭く息を吐くと 体をさばいて素早く男のバランスを崩した 前のめりに転びそうになる男の腕を極め 同時に足払いをかける 脇固めの体勢でプールの底に倒れ込むと同時に ごきん という音が男の肩のあたりから聞こえた がああああああッ 男が肩を押さえながら悲鳴を上げてのたうちまわる 葵はすかさず手錠のようなものを取り出すが 男は強引に暴れて葵を突き飛ばした くそっ 春香ちゃんとは大違いじゃないか 男は抜けた肩を強引に嵌めると 葵を指差した だがな 君ももう手遅れだぞ このプールに入って三分経ったからな 葵は怪訝な顔をして首を傾げる その隣に春香が駆けてきて小声で話しかけた 葵さん 助けてくれてありがとうございます 私が少しでも時間を稼ぎますので すぐにこのプールから出てください 葵は目を丸くして春香を見た あの賎妖の汗には筋弛緩効果があります その能力自体は珍しくはないのですが あいつはこのプールの中で生活することで成分を濃縮していたんです 普通なら近距離で十五分以上浴びなければ効果が出ないのですが このプールに入ると三分程度で効果が出てしまいます だ だ 大丈夫 と言いながら 葵は春香に親指を立てた 私 力 あまり か 関係ないから 葵は止める春香を制して 一人で男に近づいていった 男は下衆な笑みを浮かべ 再び葵に手四つを挑んだ 先ほどとは違い 組んだ瞬間葵の身体が一気に後方に押し下げられる 葵さんダメです 逃げてください 春香が叫ぶ 葵の身体がぐらりと後方に倒れた だが次の瞬間 男の身体が空中で一回転した 巴投げが見事に決まり プールの底に背中を強打した男が潰れた蛙のような悲鳴を上げる 男はなんとか起き上がり すでに立ち上がって構えていた葵に再び掴みかかった 葵は掴みかかろうと伸ばした男の腕を取り 自分の身体を巻き付けるようにして男の下に潜り込んだ 男の両足が地面から浮いた 教科書に出てくるような綺麗な背負い投げだった 男は再び背中をコンクリートに強打し 過呼吸を起こして悶えた 葵は素早く男の片腕と頭を掴むと 男の頭に枕をするように自分の片足を滑り込ませ そのまま首の上にまたがって体重を落とした マウントポジションでの三角絞めを極められ 男はくぐもった悲鳴を漏らす 体重を利用しているため 筋力は重要ではない 体勢的に葵のスカートの中に男の顔が完全に隠れる形になったが もちろん男にその状況を楽しむ余裕も無かった 一瞬で極められた男はしばらくバタバタと暴れたが すぐに意識を手放した カテゴリ alto_luna コメント 2 2023年10月18日 alto_luna _4 過去作を読んでいなくても楽しめます ラフの状態ですので 製本時には内容が変わっている可能性があります 1話から読む 翌日の放課後 葵 帰るよー という声と共に教室のドアが勢いよく開いたので 窓際の席に座っていた葵はスマートフォンを落としそうになった いい加減慣れなって と 瑠奈が笑いながら教室に入ってきて 葵の前の席に座った 瑠奈は毎日のように葵を迎えにくるので 葵のクラスでも瑠奈はクラスメイトのように受け入れられている 残っていた生徒がすぐに瑠奈 と葵 の周りに集まってきた 瑠奈ち見たよー またスナップされたでしょ と言いながら 一人の女子生徒がファッション雑誌を開いた 街頭で撮影した一般人を紹介するコーナーで ストリート系のファッションに身を包み ガードレールに座っている瑠奈の写真が一ページ丸々使って掲載されている あれ こんなに大きく載ったんだ 声かけられた時は載るかわからないって言われたんだけど 瑠奈ちが撮られたら載るに決まってるじゃん 載ってる他の子と比べてもさ なんていうか 違うよね ねぇ 本当に本格的に読モ 読者モデル やる気ないの 瑠奈なら絶対プロのモデルになれるって ないない モデルなんて興味ないもん と言って 瑠奈が笑いながら顔の前で手を振った 葵はそっと雑誌を覗きこんだ 確か二ヶ月ほど前に瑠奈と原宿を歩いていた時に撮られた写真だ カメラマンは瑠奈と顔見知りらしく 探していたとまで言われていた 瑠奈を撮影した流れで葵も無理やり撮られてしまったが 気が動転しすぎてどのように撮影されたのか覚えていない 写真で見ると 瑠奈はポーズも表情も様になっていて本物のモデルのように見えた まるでどこか遠くのキラキラとした違う世界の住人のように見える あれ これ一ノ瀬さんじゃない と 女子生徒が言った え マジ と言って 瑠奈も雑誌を覗き込んだ マジじゃん 葵ほら 瑠奈が指差した先には 直立不動の姿勢で道の真ん中に立つ葵の写真があった ページの隅の小さいスペースだったが それは間違いなく葵だった 一ノ瀬さんも素材良いもんね という女子生徒の声が遠くに聞こえた 学校を出ると 二人は瑠奈の提案で新宿の繁華街に向かった 凛の言っていた家出した未成年がたむろしているホテル周辺の路地 そこで瑠奈の友人の沙織 さおり が中心となって放課後と休日に保護ボランティアを運営している 家出した未成年と距離が近い沙織なら 凍矢の情報をなにか知っているかもしれない 葵は瑠奈が沙織のボランティアを時々手伝っていることは知っていたが 実際に沙織と会うのは初めてだった なんだっけ 牛は牛連れ馬は馬連れだっけ 同類の方が話が合うっていう意味のことわざ 肩がぶつかるほどの人混みを手を繋いで歩きながら 瑠奈は葵に言った う うん あってる 沙織のボランティアも正にそれが狙いでさ あそこに集まっている子は見た目は派手だけど 内面はすごく敏感で警戒心の強い子が多いんだよね だから大人の男の人とか警察官とかが取り囲んで家に帰りなさいって声かけても かえって逆効果になる時も多いんだ だけど私たちみたいな同年代が ちょっと話しない って声かけると 意外と向こうも本音で話してくれたりするんだよね そ そうなんだ 話すだけでも す 救われる時もあるよね いや それだけじゃダメなんだ と 瑠奈はまっすぐ前を見て言った いくらウンウンて話聞いても問題は無くならないじゃん 沙織はその辺もちゃんと考えてるから クラウドファンディングで資金を集めてシェルターを運営したり 企業に協力してもらって救援物資の配布をしたりしてる 結局 行動しないと意味がないから あ 自分の少し前を歩く瑠奈の背中を 葵は直視することができなかった ファッション誌に載った瑠奈の姿を見た時も感じたが 時々ふと瑠奈がとても遠い存在に感じることがある 事実 瑠奈は自分には持っていない多くのものを持っていると葵は感じていた そして瑠奈の友人達も 自分とは違って周囲を巻き込みながら先へ先へと進んでいる気がする 瑠奈とは幼馴染であり お互いが最初にできた友人同士だったことは間違いない だが 今となってはそれに何の優位性があるのだろう 瑠奈は常に先へ先へと進んでいる 瑠奈自身に影響力があるので 周囲にも自然と影響力のある人間が集まってくる それに引き換え 自分がしている活動といえばブイチューバーとして素顔を隠し カウンセラーの真似事をしているだけだ それは瑠奈が言う通り 確かに問題を無くしていることにはならないのかもしれない 瑠奈はなぜ今だに自分なんかに良くしてくれるのだろうか あるとき瑠奈から急に もういらない と捨てられるのではないか 葵はそれがとても怖かった その路地は昼間でもホテルの陰になって薄暗かった 本来は車道のはずだが 入り口には区のマークが描かれた緑色のバリケードが設けられ 歩行者天国の状態になっている バリケードの脇を抜けて路地に入ると 明らかに十代と思しき若者があちこちに車座になって談笑していた 酩酊した様子で寝転んでいる若者も何人もいる 確かにこの状態で車を入れるわけにはいかない その異様な雰囲気に飲まれてしまった葵の手を引いて 瑠奈は路地の中央に設置されたテントに入った テントの中は広く 人で溢れていた 量販店で売っている白い丸テーブルとパステルカラーの椅子が何組も置かれ それぞれのテーブルにはピンク色の腕章を付けたスタッフと 路地の住人らしい若者が話をしていた スタッフも一緒に手を叩いて談笑しているテーブルもあれば 泣いている女の子をスタッフも涙を浮かべながら慰めているテーブルもあった スタッフは全員 いわゆるギャルと呼ばれる女の子だった おーす瑠奈ちー おつかれー 入口近くの 受付 と書かれた長テーブルでパソコンを操作していた一際派手なギャルが立ち上がり 瑠奈と葵に笑顔を向けた サロンで焼いた肌に一際派手なメイクを施し きつめに巻いた銀髪の毛先のみを水色に染めている よく見ると気崩してはいるものの自分たちと同じ制服を着ていた 今日どしたの 可愛い彼女連れちゃってさ そのギャルに視線を向けられた葵は まるで空腹の肉食獣に睨まれたリスのようにビクッと身体を強張らせた 沙織また髪色変えた めっちゃかわいい と言いながら 瑠奈は笑顔で沙織と指を絡めた へへー ありがと 青は落ちやすいから その前に見せられてよかった でも髪めっちゃ痛んだよー 瑠奈ちみたいに天然の金髪ならブリーチも一回で済むのにね 私は逆に黒髪に憧れるけどね クールでカッコいいじゃん あ そうだ沙織 紹介するわ この子が葵 私の女なんだから手ぇ出さないでよ おー あおぴ やっと会えた と言いながら沙織は大きな目をさらに大きく開いて 葵のと目線を合わせるように屈んだ はじめまして 瑠奈ちからいつも話聞いてるよ 葵 この子がさっき話した沙織 ここのボランティアチームのリーダーで こんな見た目だけどすごくしっかり者だから し...
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